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佇むひと リリカル短篇集 (角川文庫 つ 2-20)

佇むひと リリカル短篇集 (角川文庫 つ 2-20)

佇むひと リリカル短篇集 (角川文庫 つ 2-20)

作家
筒井康隆
出版社
KADOKAWA
発売日
2006-10-25
ISBN
9784041305263
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佇むひと リリカル短篇集 (角川文庫 つ 2-20) / 感想・レビュー

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優希

濃いです。リリカルとついているのでロマンス的な作品が多いように感じますが、恐怖や悲しみ、切なさと共にナンセンスと言えるブラックな笑いが混じっているように感じます。繊細なのに奇妙な世界観にドキリとさせられたりニヤリとさせられたりするのがたまらなく心地よく感じました。筒井ファンでないと理解できないような作品が多いのも憎い演出です。

2015/11/09

ねりわさび

著者による古今に発表された幻想文学を書籍化した短編集。表題の佇むひと。をはじめ、ぐれ健が戻った、わが良き狼、母子像などの作品が収録されている。平成にあたり字体が大きくされて読みやすくなっており弱視や老眼気味のかたでも読めるよう、目に優しい構成になっています。昔の作品を読み返したい筒井ファンにはお勧めします。面白かったですね。

2021/08/01

北風

再編された角川文庫の作品集でこれが一番かも。特に「わが良き狼(ウルフ)」と「下の世界」がすばらしいですねー。ツツイさんらしいような、らしくないような話ですが。

2015/09/02

東京湾

シュールな寂寥に満ち満ちた抒情的短篇集。筒井作品らしい奇発な世界観に、ノスタルジーや哀愁、そして仄かに背筋を伝う恐怖が詰まった、実に独創的で面白い短篇の数々だった。表紙の装画は背景がほんのりと水色なのだが、それに似た透明感を持った雰囲気が全体に漂っていて、不思議な感覚に身を包まれる。特に気に入ったのは「佇むひと」「姉弟」「走る男」「時の女神」「母子像」の五篇。他の短篇集も読んでみたいと思った。

2017/03/13

おにく

リリカル(叙情的)な作品を集めた短編集です。この本は少し淡白な印象ですが、その独自な世界観に入り込んだり、主人公らの心情に寄り添いたくなる作品が多いです。中でも、あとがきで小池真理子さんが「筒井康隆のベストワン」と絶賛している“母子像”は本当に素晴らしいですね。それとネタバレになるのでタイトルは伏せますが、ゴースト~ニューヨークの幻~のような、見守り型の幽霊が登場する短編は、息子夫婦の男女の営みを見ながら「そらっ。しっかりやれ!」「頑張っとくれ!頑張っとくれ!」という内容。やだ…こんな幽霊(笑)。

2017/09/21

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