明日泥棒 (角川文庫 緑 308-3)
明日泥棒 (角川文庫 緑 308-3) / 感想・レビュー
新天地
文庫化が昭和48年なのでさすがに時事ネタは通じないものがあるがその本質は古びない。人類と文明と何より日本という国とそこに住まう日本人への風刺と批評に富んだ多くの問を投げかけた問題作。今も昔も国際社会は国と国のエゴがぶつかり合い、その中で日本は右往左往するばかり。また、人々の文化や知性や道徳は昔から見て果たして前進したのか後退したのか。小松作品はいつも日本人であることを問いかける。タイトルの意味が分かった時にさらなる問いかけが待っているが自分には答えが出せないままでいる。
2019/10/13
hibimoriSitaro
もし○○が××になったら社会はどうなるのかという,小松さんにはお馴染みの手法で,ドタバタ寄り。翻訳SFの「トリガー」(2001年)を思いだしたがまるっきり逆でしたね。
2015/08/01
San fairy Ann
タイトルとポップな表紙絵からジュブナイルSFかと思ったら、まったくもって例に漏れず小松左京の深い政治的洞察に支えられた本格派のニッポン社会SFだった もし、世界の火薬が一切機能しなくなったら 日米安保の問題点と、ゴエモンを通じたその先の問題への想像力に刮目せよ
2011/09/18
洪七公
既読本
1982/04/11
nbnra
宇宙人ゴエモンを中心にして人間を鋭く風刺した作品。
2010/08/19
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