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小説 日本銀行 (角川文庫)

小説 日本銀行 (角川文庫)

小説 日本銀行 (角川文庫)

作家
城山三郎
出版社
KADOKAWA
発売日
1971-10-30
ISBN
9784041310014
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小説 日本銀行 (角川文庫) / 感想・レビュー

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遥かなる想い

エリート中のエリートと言われる日本銀行の秘書室に 勤める主人公を軸に、政界・財界・時代を描いた本。大蔵省と日本銀行の違いもよくわからなかった私をその内実を読者にうまく伝えてくれている。日銀の職員たちも多くが読んだ本らしい。

まつうら

戦後のインフレからドッジラインを経て、日銀が法王庁と呼ばれるようになるまでのストーリーかなと期待して手に取った。 しかし、読み進めて行っても日銀が金融行政のリーダーシップをとる気配はまったくない。それどころか、日銀という組織のイヤな部分ばかりが目につく。恋人が自殺した理由を疑われて左遷させられるとか、新聞に投稿した論文が入選したものの、組織の意向に沿わない内容なので辞退を勧告されるとか、いったいなんだよこれは!? 途中で叫びたくなった。城山三郎の作品だから期待していたのに、とても残念。

2021/09/28

highsax @ シンガポール

★★★★★ とある勉強会で大学教授から「戦後のインフレを感じるにはこの本がオススメ」と伺い手に取る。大インフレに立ち向かう日銀マン、同僚に出し抜かれ左遷される日銀マン、噂好きの日銀マン…色々な日銀マンが出演するドラマ仕立てになっている(但し、主人公と総裁を除いて小物が多い) 30代の私には、インフレは昔話を通り越して御伽噺。この本を読んでも遠い世界のことのように感じる。しかし、戦後と今で共通しているのは、どちらも大規模な金融緩和局面だということ。今の経済状況への含蓄を探すことに主眼を置いて読み進めた。

2017/05/28

RED FOX

終戦直後のインフレが悲惨!貯金が紙くずになる中、日本銀行の理想と現実は?勉強熱心な若き主人公の正論はエリート達を動かせるのか?ああ面白かった。

2017/07/17

タカオ

東大出のエリート青年の、仕事と恋の挫折の物語。時は終戦の翌年からの3年間。主人公・津上幸次は、父の遺産を定期預金に入れる。そしてそこからすべてが狂った。なにしろ当時の日本は、昭和20年の1万円が2年後には600円の価値しかなくなるほどのスーパーインフレだったのだから。本人が考える理想に囚われ過ぎだったのが良くないです。私はそう思います。津上の足を引っ張る人、何人も出てきますけど、やはり彼自身が蒔いた種ということはあります。「ぎっとお」には惹かれるものがありますが、現状での落としどころを探すのも大事です。

2016/02/18

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