死を開く扉 (角川文庫 緑 338-15)
死を開く扉 (角川文庫 緑 338-15) / 感想・レビュー
ヨーコ・オクダ
神津恭介シリーズ。四次元の世界への幻想に取り憑かれ、そこへ通じる扉を自宅に作った変人が、密室状態の自室で射殺される。至近距離から額を撃たれていたが、凶器は室内では見つからず…。松下クン単独では当然解決できず、すぐには現場に来られない神津から伝言で指示を受けるも、伝達ミスがあり、遠回りな感じでの事件解決。前半から訳アリっぽく描かれる東大時代の友人とインターン医師。彼らが事件とどう絡んでくるのか?ホンマのジョーカーは誰なのか??人間関係の裏側に潜む事情がポイントかも。
2023/06/20
kagetrasama-aoi(葵・橘)
高木彬光作品、登録第十一作目。名探偵神津恭介シリーズ、長編の第六作目。福井県の小浜が舞台、神津恭介と松下研三の友人が住んでいる土地。その友人の近辺で殺人事件が!東京にいる恭介の指示をうけ、奮闘する研三の様子が微笑ましい!結局最後は恭介の登場を待つんですが(*´∀`*)。それにしても恭介は思わせぶりの言い方し過ぎ!推理小説のお約束ですから仕方ないとは思いますが。密室トリックは、こんなに上手く行くかなぁ……と。人間関係の描写に惹き込まれました。
2019/08/04
ホームズ
今回は松下研三君が頑張ってましたね(笑)神津からの分かりにくい指示に従って頑張ってましたが(笑)密室の謎が残念でしたがそれなりには楽しめたかな。
2012/01/20
kinshirinshi
神津恭介ものの長編。四次元の世界を信じる狂人が、二階の壁に穴を開けて、宙に開く扉を作る――島田荘司さんならここで、実際にこの狂人がこの扉を開いて虚空に消えた、と大風呂敷を広げるところだが、残念ながら高木彬光は奇想の作家ではない。物語は常識という枠内で進んでいき、奇抜な設定のわりに小粒な感じは否めなかった。海軍の財宝や蛇の呪いなど、序盤での思わせぶりなモチーフはまったく本筋に絡んでこないし、密室トリックも、こちらに物理や化学の知識がないため、ふうんと納得するしかないのが悲しい。全体的に今ひとつだった。
2021/02/21
カーゾン
M:こんな殺し方出来ますかね? 皆さんが書いているけど海軍の財宝、蛇の呪いの魅力的な題材を途中から忘れちゃったの?
1976/08/01
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