白昼の死角 (角川文庫 緑 338-25)
白昼の死角 (角川文庫 緑 338-25) / 感想・レビュー
キムトモ
戦後に実際に起きた詐欺事件を題材にした犯罪ピカレスク物語。情報過多時代の現在に生きる者からみるとこんなに簡単に騙されるものなんだろうか…と思いましたが…オレオレ詐欺も将来題材にされ『こんなんで騙されるのか〜』と思われるんでしょうけど…詐欺に古いも新しいもないんだよな…が感想。騙される者と騙す者こりゃ永遠にネタになるテーマでしょうね…古臭く感じなかったことも事実だし、軽い感じで犯罪物を堪能したい方にはおすすめです〜〜(ノ-_-)ノ~┻━┻この時代の犯罪物もうちょっと堪能してみたくなりました〜
2018/10/04
GaGa
久しぶりに読んだが、何度目だろう、とにかく何度読んでも面白い本は面白い。この一冊は高木彬光の最高傑作だと思う。光クラブ事件がストーリーのモチーフとなってはいるが、そこからこれだけ話を広げられたことで高い水準の作品と仕上がっている。映画も夏八木勲主演でいい作品だったと思う。無理とは思うけどNHKの朝ドラマとかでやってくれないかな(笑)
2012/04/24
goro@80.7
終戦直後、東大生が創設した光クラブでの金融犯罪を土台に手形のパクリ詐欺でのし上がって行く男を描いたノワール物語。金そのものよりも犯罪のスリルに溺れてゆき法の裏に隠れる手際は鮮やか。戦後の世相もあるが、高利の金に手を付けざるを得ない企業は今もある。そんな会社をカモにしてのあの手この手の犯罪の数々、読んでいて恐ろしいが悪の天才隅田と福永検事との対峙が緊迫度を増してゆく。しかし役者が多い分、どこかに穴が出来てしまうもの。それでも屈しない冷たく熱い物語でありました。都会は~明日が見えない~あぁ~欲望の街♪
2020/06/19
背番号10@せばてん。
【1985版_東西ミステリーベスト100_28位】【2012版_東西ミステリーベスト100_88位】1990年10月26日読了。79年公開の映画の主なキャストは、夏木勲(のちの夏八木勲、当時40歳)、島田陽子(当時26歳)、中尾彬(当時37歳)、岸田森(当時40歳)。あらすじはもちろん、忘却の彼方。(2023年8月5日入力)
1990/10/26
さっと
日本ミステリ界の巨匠・高木彬光にチャレンジ。文藝春秋編『東西ミステリーベスト100』(1986年刊)で目にして、実際の「光クラブ事件」をモデルにした(小説の中では導入部にすぎないけれど)筋書きにひかれて手にしたけど700ページ近いボリュームにびっくり。しかし、さすがに巨匠で読まさる。金融業と言いつつ詐欺を生業とする完全無欠の犯罪者の視点で説明口調にならざるを得ないところもあるのに見事なものです。とんでもないダークヒーローですけど、つかまらないでーうまくやってーって思いながら読んでしまった。。。
2021/04/23
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