魔界転生 下 伊勢波涛編 (角川文庫 緑 356-13)
魔界転生 下 伊勢波涛編 (角川文庫 緑 356-13) / 感想・レビュー
harukawani
転生した剣豪たちは、欲望のまま、柳生十兵衛の前に立ちはだかる。十兵衛と言えど、無敵ではなく、まともに相対して敵うべくもない魔物ばかり。策を弄し、配下を犠牲にしながら、一人一人討ち破っていく。”魔界転生”という発想もさることながら、簡単には十兵衛を殺させない理由、対決する順序の妙、十兵衛側・転生側双方の思惑と謀略、全てが山田風太郎の奇想。弥太郎の無邪気さ、鍵屋の辻での又右衛門との戦いにおけるトリック、最後の戦いにおける見事なパロディが特に印象的。開いた口が塞がる暇のない圧巻のエンタメ。無論、大傑作。
2020/08/29
みい⇔みさまる@この世の悪であれ
☆×4.5…最後に出てくる転生組の相手は本当の強敵です。というか秘術を持っているはずの人物が結構あっけなく殺されてしまうのは唖然としました。2名ともども本当にあっけなく。もう少し盛り上がりがあったほうがうれしかったのではありますが。珍しく陰謀を企てたものの陰謀そのものが結構脆くも崩れ去ったりと意外性のある作品でした。だけれども終わり方はやっぱり著者らしいな、と感じましたが。
2012/12/26
洪七公
既読本
1982/02/26
てっちゃん
1993年5月17日に読了
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