柳生忍法帖(下) (角川文庫 や 3-10)
柳生忍法帖(下) (角川文庫 や 3-10) / 感想・レビュー
ねんまに
会津に入る十兵衛たち一行の前に姿を現したのは、芦名七本槍の師である芦名銅伯という108歳の怪老でした。彼は歴史エンタメの定番キャラ大僧正天海の双子という中二設定で、幻法を使って十兵衛たちを追い詰めます。基本的には勧善懲悪で話の筋も単純な、現代の少年漫画やラノベの元祖って感じなんですが、それでもラストの展開はそれなりに捻りがあって盛り上がりました。娯楽ものの教科書として読んでおくのもいいかもしれません
2020/07/21
黒子
上巻にて奇策を用いて多対一の勝負に持ち込む流れとは変わり、本拠地へ潜入して外堀での戦略戦といったところ。双方共に策士策に溺れる場面がありつつ敵方の首領芦名銅伯との決戦へ。銅伯一人いれば詰むかなと思ったり。気弱になった沢庵を一喝する十兵衛が気持ちよかった。七人の女子は影が薄くなった印象で残念。無力なはずの沢庵の弟子僧たちの活躍に胸打たれた。上巻下巻共にとても楽しめた。幻法夢山彦のおもしろい使い方を考えよう。
2017/03/10
Berlin1888
柳生十兵衛三部作の第一弾、の下巻。戦いの場を江戸から会津に移し、周囲は全て敵ばかりという状況で、上巻では抑え気味だった柳生十兵衛がエンジン全開の大活躍。直球ストレート、やり過ぎなくらいのヒーロー描写が実に痛快。中盤、沢庵門下の僧たちの思いがけない活躍も凄い迫力でお話を盛り上げるのに貢献。そのせいで割りを食ったのが堀の女たちで、見せ場も少なく、印象もすっかり薄れてしまったのは残念なところ。
2014/08/16
tonakai
水戸黄門のような安定感。下巻にはいって展開が陳腐に感じられたのは気のせいかな
2014/08/31
きのやん
沢庵を十兵衛が喝破する場面が痛快。坊主の本性を見事に現しているが、沢庵の食わせものぶりには反吐が出る。ストーリーは実によくできている。これぞエンターテインメント。
2014/06/25
感想・レビューをもっと見る