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わがセクソイド (角川文庫 緑 357-2)

わがセクソイド (角川文庫 緑 357-2)

わがセクソイド (角川文庫 緑 357-2)

作家
眉村卓
出版社
KADOKAWA
発売日
1974-03-01
ISBN
9784041357026
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わがセクソイド (角川文庫 緑 357-2) / 感想・レビュー

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ケイ

ロボットがどのように進歩していくか未知数であった時代には、ロボットについての話をどう書くかというのは、SF作家にとってそれぞれの腕試しのようなものだったのだろうか。この「わがセクソイド」=私のセックスアンドロイドは、今となってはいささか古びた感じもあるが、閉塞したサラリーマンの短編をよく手がける眉村氏が、ロボットと人間の間に生まれる感情を介して、閉塞からの脱却をうまく描かれたなと思った。個人的にお話をする機会があり、お人柄がわかるので、これを書かれた時の彼の考え方なども想像してしまう。

2014/11/01

糸車

昭和55年12版の文庫。これを購入してからわたしは五回引っ越ししている。かなりの本を実家に送り、施設に寄贈した。いまでもこの本があるということは、かなりの思い入れがあったはず。現代は実際にロボットを購入して家に置く時代。人型ロボットで風俗営業する日もいつかくるんだろうか。完璧な容姿、声、柔らかな肌を持ち、それぞれに個性を持たせたら…と想像すると絶対ないとは言えない気がする。マツコロイドの存在にすんなり順応してしまう人たちを見ていると複雑。絶世の美女じゃないのが救いかも。あ、小説の感想じゃないですね、これ。

2015/10/03

アーチャー

小説を読んでいて映像が浮かぶ・・・本を読めば、そういうことは当然のことだと思うが、本作はまさに全編映像が浮かび(それも鮮烈に)最後まで眉村卓氏の描くこの退廃的で魅力的な物語を読み終えるのがホントに勿体なく感じた。誰かマジメに映像化してくれないかな。おススメです。

2014/10/08

20年以上ぶりに再読。主人公の浅野と、元ライバル水原が妙にBL風味の位置づけに思えてしまう自分に、随分汚れちまったもんだと苦笑。尾崎豊的中二風反骨心を持ったまま20代後半になった理想家肌の青年浅野は、セクソイド風俗店で出逢ったユカリに惹かれた結果、記憶をリセットされるメンテナンス直前にユカリを盗み出し…という話なのだが、一気に読ませる面白さ。同じセックス・アンドロイドを題材にしても、平井和正の『アンドロイドお雪』のような扇情的な部分はなく淡々としており、作者の性格の違いが如実で、そういった意味でも面白い。

2015/03/09

k16

ここにもアナログハックが。 あまりに真っ当すぎて世の中を嫌悪し、折り合いをつけることのできない青年がセックス専用ヒューマノイドに溺愛する物語。 決してヒューマノイドが主人公ではなく青年の純愛物語。 最後は切なく彼の純愛を異常とは思えない。

2020/09/15

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