夕焼けの回転木馬 (角川文庫 緑 357-46)
夕焼けの回転木馬 (角川文庫 緑 357-46) / 感想・レビュー
散歩いぬ
人生のターニングポイントの度に選ばれなかった道があり、それが現実となる平行世界があったならば…。二人の主人公・50代の管理職と20代の小説家を目指す会社員。タイムスリップというSFの体裁を取った眉村卓の私小説だと思う。過去に返る管理職は、終戦前後を原体験とした幼少期を、作家を目指す青年は眉村さんの本名の村上を名乗り、選ばれなかった複数の現実を漂流しながら執筆を続ける。
2013/02/11
洪七公
既読本
1986/07/09
k16
地味ながらも良作です。 2人の男と作者が主人公。タイムスリップとパラレルワールド、そしてノスタルジー。
2019/02/04
左義長
この本はすんごいです。ひとの記憶の手触りを、郷愁を、後悔を、安寧を、それに基づき頭を回る、人生に関する空想を、憧憬を、絶望を、ここまで鮮明に描き出す力量はなんだろう。青二才のぼくでこれなのだから、30年後に読んだら感情の昂ぶりで心肺停止に追い込まれても無理ない。5年毎に読み返したい本総合一位を見事獲得。(一位以外は未定である。つまりこれは修辞的表現である)
2014/08/05
Toshey
出来れば、もう一度手に入れたい本。 なぜ手放してしまったのか…後悔先に立たず… 内容は… 『あの時、もし違う選択をしていたら…』 誰もが1度は考えるであろう事を具現化した作品。 たまに立ち止まらないと、どうしてこうなったのかが分からなくなってしまいますが、兎に角夢中になって読んでいました。
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