幸せは白いTシャツ (角川文庫 緑 371-14)
幸せは白いTシャツ (角川文庫 緑 371-14) / 感想・レビュー
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少し前にコーヒーのエッセイがヒットしてると聞いてはいたが、この夏急に読みたくなって本棚に隠れていた片岡義男が数冊出て来た。まずはこれから。最近80年代がファッションでも復古しているが、この乾いた文体(決してハードボイルドではない)が、あの時代にマッチしていたし、読んでいるだけで、あの時代へ連れて行ってくれる。そんな作家さんですね片岡義男と言う人は。特にこの作品は大谷勲さんの写真とモデルの三好礼子さんとが上手く作品とリンクしてるし、白い頁が写真集の様でやたら洒落てるんです。今まで捨てなくて良かった。
2019/07/29
ichi-papa
最近数十年ぶりにバイクを買ったので、ツーリングに行く気分を盛り上げようと思い、数十年ぶりに再読。お話は特にどうということもありませんが、時間を気にせずにバイクに乗っていろいろなところを走り、いろいろな人と出会う「幸せ」を疑似体験できます。バイクに乗らない人にとっては面白くもなんともないかもしれませんが、バイクに乗る楽しさを知っている人にはたまらない作品。本当にさわやか。それと、ところどころに収録されている写真が秀逸。特に表紙の写真はこの小説をまさに象徴しています。
2016/08/01
風人
30数年ぶりの再読、これで三回目だったかな片岡氏の乾いた文章が北海道の夏に合っているのだけれど読み終わったらもう秋の気配。仁美はこれからも人と出会い素敵な女性になって行くのでしょう
2019/08/14
S.Mori
傑作とか名作とは言えない本かもしれません。それでも私はこの本が好きでたまりません。オートバイで旅する二十歳の仁美が出会う人々と、旅の途中で出会う情景を爽やかに描いており、清々しい気持ちになれます。この爽やかな気持ちは、片岡さんが自立して生きる人を描いているところから来るのかもしれません。馴れ合いの人間関係ではなく、どんな人でもかけがいのない存在として認め合う関係です。オートバイはそれを可能にする道具として、この小説の中でまるで人格を持った存在のように描かれています。
2019/09/19
*takahiro✩
バイクの話を読みたくて購入しました。なんとか飛ばし飛ばしで最初の梅干しの章の終わりまではたどり着きましたが、ここで放り投げました。これほどまでつまらない本は久しぶり。このような本もほんの一時期は流行っていたようですが、今は全く消息不明の絶滅状態。消えた理由がよく分かりました。バブル時代の音楽のように、時代遅れの象徴にも思えました。それともバイクと私の相性が悪いのでしょうか?
2022/12/05
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