サイボーグ・ブルース (角川文庫 緑 383-1)
サイボーグ・ブルース (角川文庫 緑 383-1) / 感想・レビュー
つきかげ🌙
平井和正初期の作。大怪我を負ってサイボーグ化した元捜査官の話。ロボコップ的な設定であるが本作の主人公はよくしゃべる。本作は一冊で完結しているが、筆者の作品は時代を追うごとに長編化していくので、どういう風に付き合うかは考えどころである。
2017/12/19
そばかす♪
これが書かれたのは1971年だそうです。だけど科学技術とかその発想&創造性は今読んでも全く違和感がない。サイボーグはその人間性を人為的に大幅に切り取られ、心を持たないアンドロイド的になるか、憎しみや執着を抱く事で辛うじて人間性を感じつつ生きるか。その二択で描かれ悲しさを強調していた。これ続きがあるのでしょうか?そんな感じを残す終わり方でしたが。作者自身のあとがきも面白かった。
2015/02/04
いおむ
再読ー!やっぱり面白い。星新一先生の解説も改めて読む。しみじみ感じいる。時が経ったなぁ
2019/04/07
アーチャー
今まで読んできた平井和正氏の作品は、どれも重くて淋しい後味ばかりだ。本作の最終話も同様のテイストを感じて変に印象に残る。きっと平井和正氏は単純に”明るい未来”というものを信じられなかったのだろうな。
2015/08/15
藤原
同僚の裏切りによって殉職した黒人刑事がサイボーグとして復活するという特撮的な小説。エイトマンの設定を流用した小説とのことだが、当然世代が違うのでそこは分からない。怪物になる悲哀というのはありふれたテーマだけど、主人公の絶望と怒りの質量が凄まじくて新鮮だった。無敵のサイボーグになってしまった彼は、心の傷口から絶えず血を流し続けなければ人間であることにしがみつけない。とても続きが気になる終わり方なだけに続きが無いのが残念。最高に面白かった。
2019/08/02
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