蒲田行進曲 (角川文庫 緑 422-7)
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蒲田行進曲 (角川文庫 緑 422-7) / 感想・レビュー
遥かなる想い
第86回(1981年)直木賞。 あまりに有名な映画の小説本だが、 軽快なタッチは健在である。 銀ちゃんと ヤス、そして 小夏との理不尽な 関係が なぜか 懐かしい。 万年 大部屋暮らしのヤスの「階段落ち」 …その心情が 今に 軽快に 蘇る、そんな作品だった。
2018/11/30
kaizen@名古屋de朝活読書会
直木賞】映画の蒲田行進曲が印象的だった。京都の投影撮影所での話。休題は「銀ちゃんのこと」。中身は「ヤスのはなし」と「小夏のはなし」。銀ちゃんの子供を孕んだ小夏と結婚するヤス。両方の親族との対応。撮影所での銀ちゃんとヤスの関係。解説、扇田昭彦。部隊と戯曲は拝見していない。
2014/05/09
はらぺこ
ある程度の年齢以上で映画を観てない人でも『蒲田行進曲』と言われれば思い浮かぶのが「これが、これなもんで」と「銀ちゃんカッコイイ」。これが無かったのでヤスの印象が全く違いました。別物として読めば良かったと思うけどコントや漫画でも引用されてるぐらい有名なシーンやから正直それは無理。
2012/09/02
hit4papa
学生の頃、「銀ちゃん、かっこいい~」の名台詞で涙、涙、涙となった映画『蒲田行進曲』の原作です。本作品の舞台は、京都の映画撮影所。ここで、役者たちの人情噺が活き活きと描かれます。結論から言ってしまうと、圧倒的に映画の方が良い出来でした。銀四郎のサディスティックさは、映画の比ではありません。読んでいて、良くもここまで非道になれるものだと感心すらしてしまいます。ヤスの耐え忍んでいる姿は、マゾヒスティック。そうか、本作品は、一風変わった愛情物語なのだと気付きます。ヤスが銀ちゃん化してしまうのが納得できんのよねぇ。
2020/06/25
harass
はるか前に映画を見ていて小説ははじめて読む。つかこうへいの同名戯曲の小説。大部屋役者のヤスと彼が憧れ慕うスターの銀四郎と女優小夏の奇妙な関係。銀四郎はヤスに小夏と結婚しろと命令する。小夏は銀四郎の子どもを身ごもっているのだ。ヤスは銀ちゃんのためであればと喜んで引き受ける。悪口芸というかむちゃくちゃな罵倒芸がありおかしく哀しい。直木賞受賞作品。ヤスの視点と小夏の視点からの二つの章立てになっている。彼らからの心情を語っていて、映画の印象とかなり異なる。
2016/05/13
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