蒼ざめた告発 (角川文庫 な 8-7)
蒼ざめた告発 (角川文庫 な 8-7) / 感想・レビュー
浅木原
不倫ミステリ7編。全体にこないだ読んだ『影の鎖』よりいい感じ。最初の「冷ややかな情死」がベストかな。9割方は予想通りの話なんだけど、タイトルの意味が回収されるラストで不意打ちの戦慄が襲い来る。表題作はもうちょっと冒頭でミスリードしてほしかった感。「二粒の火」は普通のアリバイものなんだけど、そこから読者の意識をずらす手法がなかなか。最後の「死者からの電話」は真相の動機は大変好みなんだけど、それを納得させるための手続きが足りてないような気がして惜しい。どうでもいいけどカギ括弧の上を一文字開けてるのはなぜ?
2015/01/27
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