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麻雀放浪記(二) 風雲編 (角川文庫 緑 459-52)

麻雀放浪記(二) 風雲編 (角川文庫 緑 459-52)

麻雀放浪記(二) 風雲編 (角川文庫 緑 459-52)

作家
阿佐田哲也
出版社
KADOKAWA
発売日
1979-09-27
ISBN
9784041459522
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麻雀放浪記(二) 風雲編 (角川文庫 緑 459-52) / 感想・レビュー

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taku

途中まで青春編には及ばないと思っていたけど、中盤から盛り上がってくる。作者の実体験を基に描いているだけあって、時代の雰囲気やバイニン達の人物造形、緊張感ある勝負の描写はリアリティを纏う。哲は青春編のときより、ずっと魅力のある主人公になった。大恩寺での勝負はケリのつけ方が爽快。青春編最後の痺れるような勝負の方が好みだけど。こういう面白さのあるエンターテイメント小説、そうはないんじゃないかな。ドサ健がほとんど登場しないのが残念なのと、ドテ子が可愛い。

2015/12/02

太田青磁

今は犬みたいだ。薬をくれる奴のために働く。それなら最初から組織にすがって小市民になればいい・受かるまでが博打だ・東京の兄さんのじたばたが気に入ったさかい・麻雀は二人コンビは効果的だが、三人トリオとなるとかえってむずかしい・剣豪気取りのセンチメンタルな麻雀なんかおやめなさい。やるなら狙いは利潤の大きさだけよ。それには老人に限るわ・どんな仕事だって、どこかで誇りをもたなけりゃできねえだろう・あんた、あれは博打の神様に叱られるよ・博打ではたとえ勝負がついても、賭けた財貨を精算しあわなければ本当の勝ちも負けもない

2014/03/12

pio

やっと2巻目を読み終わりました。 なかなか進まなかったのは、数学的なことが頻繁に出てくるからだと思いました(麻雀は好きなのですが……)。 でも、荒んだ世界の中で自棄っぱちながらも懸命に生きて行く、たくさんのどうしょうもない人達の、清々しさみたいなものを感じさせてもらいました。

2019/11/13

デビっちん

ヒロポン中毒に堕ちた坊や哲が向かう次の舞台は関西でのブウ麻雀。今回も負けて勝っての数ある勝負の中から勝利の哲学を学んだ。態勢の悪いときは、とにかく軽く早そうな手を使って勝ちを拾って運を戻す。細かく勝っていくこと、その積み重ねが弱点のない重厚な勝利への要因になる。一番アツくて一番勘が鈍い奴等の逆目を張っていく。熟練者同士の勝負は時の運ではなく、相手の身動きを制限してから先制攻撃を打ち込むことにもっとも心をくだく。小さな勝利を勝ち取るために、何から始めよう?

2015/11/26

桜井青洲

ヤク中に堕ちた坊や哲の次の舞台は関西。ドテ子やクソ丸坊主、八代のママそして関西ピラニア集団、数多くのキャラクターが登場するがどれもこれもいい味を出しその時を生きている。寺麻雀あたりの盛り上がりは読んでいて興奮した。麻雀放浪記はパイ字でどうしても読み手を排他してしまうものが当時の時代背景と人間模様を生々しく描く点では麻雀を知らない人でも楽しめる作品であるところに麻雀を楽しめる自分へ優越感と多くに広まらない残念さがあってしまう。

2014/10/03

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