ぎゃんぶる百華 (角川文庫 緑 459-63)
ぎゃんぶる百華 (角川文庫 緑 459-63) / 感想・レビュー
ゆーいちろー
作者のギャンブル小話はもちろん、交遊録でもあり、エッセイでもあり、あるいは麻雀戦術論もあったりする、気楽に読める読み物です。う~ん・・しかし、さすがに取り上げられている人物の名前が古い。何せ花柳幻舟が刑務所に入ってる頃っていったい・・・。特に麻雀タレントとして名前の挙がっている人々は、今では大ベテランで、業界では長老格の人たちばかりである。それが有望な若手、中堅どころといわれても、わたしには想像もつかないというのが実際のところである。もはや本書は歴史書と呼ぶべきかもしれない。
2010/11/16
santana01
阿佐田哲也のギャンブル交遊録的エッセイ。夕刊紙に黒鉄ヒロシ氏の挿絵と共に連載されたものを纏めた。30年前に出版され、著者も含めすでに鬼籍に入られた方も多い。前半生を人間の欲望が剥き出しになる賭けの世界で生き抜いてきた人だけに、ポイントを押さえた人物評やギャンブルにおける独自の運の遣り取りの解釈などが面白く飽きさせない。また黎明期にあった麻雀プロと呼ばれる人たちについても「麻雀タレント」という表記を用いているところなど、阿佐田氏の麻雀についての考え方の一端を覗き見る思いがする。
2013/03/21
u164
ギャンブルの神様が書くギャンブルの教科書・・・・・・、とかではなくまぁもちろん麻雀、競輪、競馬、カジノなどなど色んなギャンブルの話がでてくるけど、麻雀放浪記とかみたいにピリピリしてなくて、主にそれらと実在する友人たち(作者含め亡くなった人も多い)の紹介や人間模様が綴られたゆるーいエッセイ集。阿佐田哲也の人物紹介ってのはほんとに優しくて愛があると思う。黒鉄ヒロシの挿絵にも阿佐田哲也への愛が感じられる。刊行日は昭和56年、わしが生まれる前や。
2013/09/20
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