キャバレー (角川文庫 緑 500-7)
キャバレー (角川文庫 緑 500-7) / 感想・レビュー
GaGa
再読(遅い追悼ですが、グインサーガを再開する根性が無いので、この作品で)毎回そう思うのだがサックスを吹いてみたいと思う。あとウッドベースを弾いてみたいと思う。どちらも未だにかなわないけど。ヤクザと若きミュージシャンを結ぶレフトアローン。私の中では栗本作品ではNo1です。
2010/08/03
陽
映画化されているけど、俺はまだ観てないんだ。本を読んだ後に見るとキャストと自分の創造とのギャップが面白いし、合致したらもっと面白い。とにかく、小説は一気読みできたほどに面白かった。レフトアローン聞いてみたり、「ああ、この曲、野獣死すべしのテーマソングに似ている」なんて思ったり、ビリーホリデイを調べたり、その本物のジャズを極めるには破滅の道を垣間見ることのように思えてしまう。とてもクールで共感できた。滝川、男だね。
2017/11/20
園長NULL
モダンジャズ好きなのでちょくちょく読み返してます。人物・状況設定も興味深くストーリー構成も巧妙。ただ台詞回しでテンポが若干悪くなるかも。
2013/06/28
すけありこ
過去に映画化されており、豪華なキャストで演出されていたと記憶している。原作を読むと、映画とは違う展開に気がついた。原作の方がリアルでバイオレンスだと感じた。文章は読みにくく、一人語りが長い場面もあるが、それを差し引いても、滝川と俊一との奇妙な友情が美しく思える結末だった。レフト・アローンの哀愁漂う旋律が聞こえて来そう。
2020/02/08
やいとや
まだジャズを聴く前、中学生の時に読んだ本。だが、今でもシーンの端々を、また俊一の青臭い気負いを、既に滝川の歳に近くなってから彼の繊細さを、思い出す。正直、よくある「小説家が頭の中で描くジャズ観」がロマンチシズムベタベタで、もし今初読だったら失笑しただろうな、と思うような台詞や描写も、幸いな事に自分自身の「10代のロマンチシズム」と共に折り畳まれ、常にこの本を開く時はそれらが同時に目の前に蘇る。10代の頃にこの本を読んでいて良かったな、としみじみ思い、栗本薫という不世出の「青春の体現者」たる才能を偲ぶ。
2019/05/21
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