すべての男は消耗品である (角川文庫 む 4-3)
すべての男は消耗品である (角川文庫 む 4-3) / 感想・レビュー
nobody
村上龍の墓碑銘はこれで決まりだ。「芥川賞なんて二十代で簡単にとって、億単位の金のかかった映画をサラッと撮って、スクーバダイビングとテニスをして、一年のうち六十日は南の島へ行って、速いヨーロッパ車に乗り、無数の女とうんざりするほどいいセックスをしていないと、いい小説は書けない」。タイムマシンで彼を知ったら、特攻隊員は特攻するのをやめるだろう。大槻ケンジからは「読んでる間中ずっと腹ワタが煮えくりかえる」、山田詠美からは「私は、この本が大嫌いである。この本は、誉めようという気を起こさせないくらいひどい」と至当に
2020/09/05
練りようかん
男女の違いを説きながら男を元気にし女を立ててると感じたエッセイ。連載元の雑誌の読者層が気になって調べたり、ブスをブスと言ってた時代にしてもサラッと強烈なこと言ってて大丈夫か?武田鉄矢の反応は?とまた調べたりで、辞書引き引きならぬネットググりググりして読み進めた。初出は’84〜’87、父権の崩壊は女が強く男が弱くなったからではなく幻想疲れという考察が面白かった。おじさんがエラくなくなったのは、彼等しか握れなかった情報を女性も若者も掴むことが可能になったからだと思えたのも発見。人妻に手を出さない理由が深い。
2024/05/06
内緒です
兎に角、エネルギー溢れる本だ。「美人は3日で飽きる」というのはブスの自殺を救うための嘘である。やら、目次を見るだけでも衝撃を受ける。しかし、中身には一味違う衝撃がある。「その人間がポリシーを決めるのではない。ポリシーがその人間を決定するのだ。」なんて言葉はハッとしました。毒の部分も多いので、中にはこの本を読んで、村上龍という人間に対して頭にくる人もいるんだろうなぁ。私は頭にこない。むしろ元気になる。そして、自分が楽しむために生きていこう!と前向きになれる。
2011/10/07
内緒です
大学の図書館で借りた本。なんて過激なんだ!強いエネルギーを感じる。解説の山田詠美さんも良かった。
2011/09/28
還暦院erk
蔵書発掘、久々の再読。作者がいくつの時に、どういう媒体にいつ連載していたのか、が重要な「読みの導き」になるのかも。出てくる話題・人名の記憶がおぼろでググったりしたぞ。『金魂巻』とか三浦和義とかね…おお中上健次も早世されてた(しみじみ)。龍さんは現在も多彩な活動を続けられている。消耗品とかフカシたのは若気の至りかな(笑)。p224「情報というのは、あることに関して自分が『どのくらい知らないか』を知ることでその質の高さが決定される。」…ところで、山田詠美さんによる巻末解説は必読だよフフフ。
2016/07/06
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