十七粒の媚薬 (角川文庫 む 4-8)
十七粒の媚薬 (角川文庫 む 4-8) / 感想・レビュー
あつひめ
秘すれば花と言うけれど、エロスを追求するあまりに、具体的に描きすぎて想像することも必要ないような場面が多く。疼くことも感じることもないまま十七人を彷徨った感じです。今回は作家だけでなく様々な場面で活躍している方も名を連ねているだけに期待したんだけどなぁ。モロ本番・・・みたいなものばかりじゃ、欲望も萎えてしまう。企画自体はとてもいいと思うのに。秋元さんのセックスだけでなくその場面の描き方なんかは気に入りました。エロスには切なさも調味料の一つ。穢されたり妄想したり、脳みそではなく子宮の疼きもその一つかも。
2013/05/11
こばまり
80年代の刹那な愛の交歓は、例え日本人同士であっても今読むとなんだかエキゾチック。エキゾチックジャパン。
2024/02/19
hit4papa
ショート・ショートの官能小説集です。林海象、松本隆、売野雅勇など作家を本業とする方たち以外も寄稿しているので、企画ものということになるでしょうか。直截な表現が多く、例えるならばAVを早送りで見ているようです。ショート・ショートでの官能小説をあらわすことの難しさを感じました(と書いたが正直面白もなんともくない)。唯一、トップバッターの村上龍『クリーム色』は、暴力とエロチシズムが溶け込んだ”らしい”作品となっています。その他の作家陣の作品は、ホラーありミステリありですが、想像の範囲内でちんまり収まっています。
2017/07/08
さとちゃん
17人の書き手によるエロティック・ショート・ショート。1989年単行本、1993年文庫化。私が手にしたものは1997年22版とあるので、売れたのであろうが、正直、面白くなかった。一般的な人が感じるエロスとはどんなものだろうかと手にしたのだけど、私に合わなかっただけかな。執筆者は村上龍、安西水丸、川西蘭、麻生圭子、秋元康、林海象、松本隆、泉麻人、北原リエ、佐藤正午、山川健一、桂木拓、中平まみ、川村毅、売野雅勇、城戸朱理、玉村豊男。
2024/06/07
クルカ
何故だろうか、全編を通じて特に何もなかったなあという印象。ここまで数があるのだから、好きとか嫌いとか、何かしらの評価をつけても良いと思うのだけもかなしかな、みんな横並びに見えてしまう。加工され、脱臭された性愛を見せつけられている感じ。泥臭さがない分安心して読めるが、それなら普通に官能小説を読んだ方が有益。まあ、官能小説の雰囲気を味わうとかサンプルとして見れば結構優秀かと。
2013/02/13
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