マイク・ハマーへ伝言 (角川文庫 や 31-1)
マイク・ハマーへ伝言 (角川文庫 や 31-1) / 感想・レビュー
とも
★★★★☆渋い!としか言い様がない。時代は戦後の雰囲気も残る高度成長時代。主人公たちは、その時代の不良少年が大人になりけたリッチな若者でポルシェやキャデラックを乗り回しながらも死んだ連れの死亡原因を探るという、ハードボイルド。時代は変われど、その頃の気持ちは未だ変わらず。郷愁が蘇る1冊。
2014/08/26
GaGa
練馬ナンバーが東京のお百姓さんなら、O宮ナンバーの車を運転している私は一体何と表現されるのか(笑)まあ、多少鼻につくところはあるが、良質な和製ハードボイルド。ラストのカーチェイスはろくでなしたちの胸を打つ。
2010/07/16
ネムル
「ホウレン草を食べすぎたポパイのような」県警の改造パトカーを迎撃する物語。友人を殺された復讐という名目を飛び越え、青春小説そのままにかっちょく突っ走る爽快感と苦い結末。「“ポーカーでせしめたのかい?”松本がそんな気のきく台詞を吐くはずがない」なんていうけど、洒落た台詞まわしが最高にかっこいい。とりあえず、矢作俊彦を追いかけよう。
2009/07/20
giant_nobita
車に関わる専門用語や内輪の言葉が多く、特に情景描写がわかりづらいが、比喩は抜群に上手く、内的独白を織り交ぜ視点の交代を駆使した地の文と知的かつ生きのいい会話文は、デビュー作とは思えない完成された魅力を放っている。終盤のカーチェイス・シーンの迫力は圧巻。
2015/05/05
連雀
高校生の頃に出会って、それまでの嗜好が変わるほどの衝撃を受けた作品。もう四半世紀も前のことですけどね。なんとなく久しぶりに読みたくなって本棚を漁って古い文庫本を発掘して再読しました。私自身すっかりくたびれてしまいましたが、それでもなお、あの頃の気持ちを思い出しましたね。傑作です!
2014/04/13
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