ロマンス (角川文庫 き 9-9)
ロマンス (角川文庫 き 9-9) / 感想・レビュー
匠
小中学生時代は中原中也や高村光太郎などの詩をよく読んでいて、高校時代に友人からこの銀色さんを教えられて以来、あぁこういう詩もあっていいのかと、すごく新鮮な驚きと感動を覚え、それ以来次々と読み漁った。この詩集もその中の1冊。今読むと、大人になってしまった哀しみと、愛へのあやふやな想いを感じる。恋の詩って、他人事だと割り切るとすごく冷たい視点になることがあるのだけど、銀色さんの詩はいつ読んでも必ずどこかにハッとさせられたり、共感できるものがある。
2014/05/10
masa@レビューお休み中
ロマンスは、どこにでも潜んでいる。それは、ひとりでもふたりでもいい。どんな状況でも、どんな場所でも作り出すことができることができる。パリの雨、月夜のアサガオ、キリの森、すみれの花束、林檎の小路、カルミアの花、ロマンスの道…。それは、一瞬の出来事かもしれない。一方通行な想いかもしれない。誰も知らない記憶かもしれない。でも、だからといってロマンスは小さくなることない。人知れない想いも真っ赤に燃える炎のような激しさを備えていたりするのだから…。過去・現在・未来…たぶん生きている人間は常にロマンスを求めている。
2013/04/30
chantal(シャンタール)
20年以上も前に買った本。ページもすっかり焼けてしまって、自分が随分歳を取ってしまったと、今更ながら思い知らされた。学生時代大好きで、読み漁った銀色夏生さん、再読してみる。大学を出る時、人生の分かれ道になるようなとても大きな決断をしなくてはならない時に、何度も何度も読んだこの詩集。変わった仕掛けがあるので、46行もある「ロマンスの道」は今でも暗誦できる。あの頃、何度もこの詩を繰り返して自分を励ましたものだなあ。「ロマンスの道は遠かりき、我と我が身を励まさん」。今の私を励ましてくれるものは何だろう?
2018/04/18
KI
すべての人に優しくすることが理想で、もしそれができたなら世界は平和になるのかもしれないけど、あなたは私だけに優しくあってほしいと、そう思ってしまう。もしかしたら世界平和の敵はロマンスなのかもしれない。
2020/04/25
ひろちゃん
詩集とか初心者の私には意味が分からず感覚で読んでたけどこれは「分かる分かる」ってなった。感じることそのまま書いてるのかなって。恋して悲しい感情混じってるのかもしれないけど、いい恋して良かったねえって思いました。
2019/07/21
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