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こんなに長い幸福の不在 (角川文庫 き 9-12)

こんなに長い幸福の不在 (角川文庫 き 9-12)

こんなに長い幸福の不在 (角川文庫 き 9-12)

作家
銀色夏生
出版社
KADOKAWA
発売日
1990-07-01
ISBN
9784041673126
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こんなに長い幸福の不在 (角川文庫 き 9-12) / 感想・レビュー

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タイトルにひとめぼれして買って初めて読んだのが高校生時代。その当時は特に共感する言葉ばかりで、不安な想いや壊れそうな想いを代弁してくれているように感じていた。そして今読み返すと、まるでノートにちょこっと走り書きしたような言葉たちとイラストが、当時の甘酸っぱさや苦味、痛みを思い出させてくれる。同じ言葉を読んでも、やはり時期やその時の環境、心情で随分違うものなのだなぁとあらためて思うとともに気恥ずかしく感じるのは、少しばかり自分が成長した証と言えるのかもしれない。

2014/05/10

桜子

掴みどころのない、憂鬱とおもしろくなさが続くので、銀色さんの本を探しに出掛けて出逢った本。あらっ、私、ここまで気分落ちてないかも…と思ったり。書き損じもそのままな文章に少し笑ってしまったり。イラストの線細っ!と思ったり。。銀色さん、またお世話になります(*_ _)『もうすぐ あのワクワクした感じがつかめるだろう』

2014/06/06

greenish 🌿

(過去読本)学生の頃に鑑賞した懐かしい一冊。サラサラっと描いた脱力感のある絵。書き損じの多い手書きの文章には、憂鬱・退屈・不安が溢れている。《きっともうすぐに、たのしいしあわせがやってくるにちがいない。だって、こんなにも長い幸福の不在。・・・あんいなウソのなぐさめを求めたりしなかったから。・・・けれど、僕は信じる。きっとすぐに、しあわせが、僕用のが、きちんと、りっぱにかがやかしくやってくると》 尤もな言葉で励まされるよりも、等身大で寄り添ってくれる言葉の方が救われることもあると、その頃思っていた。

2013/08/28

harupon

表紙カバーの袖に書かれた「ゆううつで暗い気分の時をえらんで書いていたら、こんな本になりました。……」。心のままに殴り書き?走り書き?したような手書き詩集。忘れた漢字をグルグル渦巻で塗りつぶしている。一度は、読むのをやめようと積んでいたけど。私自身がそんな気分の時を思い出した。確かにそんな状態だった。私の苦しみ辛さは、絶対絶対に乗り越えられる。絶対絶対笑える日が来る、大丈夫や私。…と自分を励まし抜け出した。その頃にこの本を読んでいれば、そっと寄り添ってくれたに違いない。もっと早く抜け出せていたかもしれない。

2021/04/16

mer

生きている限りは、どんなに明るい人でも悩みの少ない人でも「ゆううつ」が傍にいるなら、いっその事仲良くした方がいいような気もする。というか、その方が楽なんじゃないかなと本作を読んでいて思った。常軌を逸してしまうほどの「ゆううつ」に関しては治療するべきだと思うけれど、日常生活に大きな影響がないうちは、ちょっと構ってやろうと思った。

2020/08/20

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