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三浦和義事件 (角川文庫 し 9-5)

三浦和義事件 (角川文庫 し 9-5)

三浦和義事件 (角川文庫 し 9-5)

作家
島田荘司
西口 司郎
出版社
KADOKAWA
発売日
2002-10-25
ISBN
9784041682050
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三浦和義事件 (角川文庫 し 9-5) / 感想・レビュー

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GaGa

最後まで読んでも、どうしても何となく違和感があって、それが何かと思ったら。本当の犯人が存在するのなら、何故怒りが生じないのだろうか、と言う事であった。三浦氏(故人)は押し寄せるマスコミに対し怒りを募らせてはいるが、自身の妻を殺した凶悪犯に対しての憤りや怒りをどのようにして封印したのだろう。それが不思議でならない。とは言え、控訴審の逆転無罪判決は私は支持している。灰色はあくまでも灰色であり黒ではない。これだけの状況証拠では「無期懲役」の判決が下されたことの方が当時は不思議に思った。

2012/02/10

naolog

令和になって昭和の事件を読んだ。本当にこんな騒ぎがあったのかと風化していくものだと思いましたね。何より、SNSやネットで各個人からの発信方法は変わったけれど、やっていることはそれほど変わっていないという。島田荘司の指摘する日本観や如何に。。

2019/05/08

Tetchy

のっぴきならない状況でやむを得ず嘘をつかざるを得なかった三浦氏がそのために人生をふいにする有様は胸が痛く、築き上げた会社、取引先、家族全てがことごとく自分の掌から零れ落ちていくプロセスは正視に堪えられないものがあった。本書の最後で島田はこのようなことを云う。「重大事件に必ず犯人が挙がるとは限らないことを、われわれ日本人はそろそろ学ばなければならない」本格ミステリ作家である彼がこのようなアンチテーゼめいたことを発言するのが興味深い。ミステリならば必ず事件は解かれる。それを現実では当然だと考えるなと訴えている

2009/09/16

Ikuto Nagura

島田荘司のノンフィクションは『秋好英明事件』を読んで以来。後書きによると、島田がこの超有名事件を書いたのは、獄中の秋好の要望からだという。マスコミ・三浦和義・司法の各視点による三部構成で三浦の冤罪を暴くとともに、ロス疑惑に狂騒する私たちを批判する辛辣な日本人論あるいは正義論でもある。「女性と遊びすぎ、美女を次々に妻にし、ベンツに乗る長身の美青年は、みなで私刑にするのが問答無用の正義と信じる風潮」により、出る杭を打ち、死体蹴りに興じる光景は、過去も現在も何度も繰り返される。その正義感は何をもたらすのだろう。

2016/03/06

ともよん

マスコミ怖い。集団心理って超怖い。へたなミステリーより全然面白かった。

2010/11/30

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