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帝都物語 第伍番 (5) (角川文庫)

帝都物語 第伍番 (5) (角川文庫)

帝都物語 第伍番 (5) (角川文庫)

作家
荒俣宏
田島昭宇
出版社
KADOKAWA
発売日
1995-07-21
ISBN
9784041690291
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帝都物語 第伍番 (5) (角川文庫) / 感想・レビュー

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文庫フリーク@灯れ松明の火

「願はくは花の下にて春死なむそのきさらぎの望月の頃」平将門を討った俵藤太が夢枕に立ち、世の怨霊を討ち倒す使命告げた子孫は北面の武士・佐藤義清。出家後の名を西行。その根でがっちりと死体を抱え、怨念すら吸い尽くす魔物・桜に魂鎮めの力を見いだした西行法師。そして虚弱な文士・平岡公威が鍛錬の果てに得た強靭な肉体と、武士たる精神の象徴・関孫六。市ヶ谷駐屯地で祖国防衛隊員と共に総監を拘束し、自衛隊員に決起せよと檄を飛ばした後に割腹した平岡こと三島由紀夫。死霊となってきさまを斬ると魔人・加藤に宣言し「魔を断つ」ため→続

2015/09/06

東京湾

安保闘争、三島由紀夫、学生運動の全盛期。そして起つは超能力者・ドルジェフ。さらに物語の舞台は未聞の昭和70年代へ。大災害により大量の流入民が押し寄せ<開放>された東京。物語はいよいよ佳境へ。安保闘争における学生たちの狂乱が印象深く、三島由紀夫と加藤、そして恵子が協力しドルジェフに相対するというこれまでになかった図式が描かれているのも面白かった。「この世なんてものはね、もとから幻なんだ。飛行機が飛んだり、高層ビルが建ったりするのと同じように、東京の夜に化け物どもが暴れ出したっておかしくないのさ。」

2017/04/13

緋莢

旧版7、8を加筆・訂正し、再編集したもの。あらすじにも書かれていますが、「自衛隊将校となった加藤保憲は、三島由紀夫を特別訓練性として鍛え」、「三島はやがて加藤の行動が全て、〝帝都壊滅”への布石であることを知り、魔人に敢然と挑むのだが…」と、こちらの予想を軽々と超える展開をみせます。そして、(執筆された当時から)未来の 話に入っていきます(元号は昭和のまま)。角川春樹も登場。<角川書店の社長を辞任し、腹心の部下数人を連れて〝出家”したのは、昭和六十六年一月のことであった> とあります(続く

2019/05/06

姉勤

舞台は飛んで、昭和30年代後半以降の学生運動・全共闘などの東京が混沌となった頃の「百鬼夜行篇」と、更に飛んで昭和70年代という架空世界を舞台にした「未来宮篇」を一冊に。両篇に渉ってキーとなる三島由紀夫。前篇で脆弱な文学青年として登場した三島が、”思想”に目覚め心身を鍛え上げ、「死ぬ」。生前の超法規的活動をする三島と死亡時刻に出生した女性とその周辺に起こる怪奇。物語の当初からの登場人物も予想もしないかたちで立ち現れる。自衛隊将校として暗躍する加藤は裏方に徹し、物語は終焉を開始する。

2014/01/28

はかり

ふぅ、やっと読み終えた。辛かった、しんどかった。安保闘争を経て最後に三島由紀夫が活躍して良かった。やっと平将門の亡霊が出てきたが、これで最後までいくのかな。それにしても、加藤保憲というのは何者なのか。

2016/04/27

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