地に伏して花咲く (角川文庫 緑 718-1)
地に伏して花咲く (角川文庫 緑 718-1) / 感想・レビュー
及川まゆみ
作品を読んだことはあったが、随筆を読むのは初めて。かなり早いご結婚のの渡満。そしてすぐに終戦。収容所での長い暮らしを経て帰国……そして宮尾さんの小説の核ともなっている生家のお話など、とても興味深く読んだ。
2014/01/09
ライム
本読むのも文章書くのも一人きりでするものだから、読書家とか作家は孤独を好み志向する人と思われがち。そこに著者の下記記述に触れ、驚きと憧れを感じずにはいられない。「私が最も嫌うものは孤独。良い人間関係をいつも保つのには、煩わしさもあるだろう。でも同じ苦労なら、人間同士の関わり合いで泥まみれになる事が生きてる証。骨がらみのつき合いには愛情も憎しみもやってくる。でもはげしくぶつかり、悔いにかられ恥を晒して生きてゆく姿にこそ、私は強い魅力を感じる。」
2024/05/19
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