旅の短篇集 春夏 (角川文庫 は 9-10)
旅の短篇集 春夏 (角川文庫 は 9-10) / 感想・レビュー
新地学@児童書病発動中
ずっと眺めていたくなる美しい表紙が印象的な短篇集。活字は青色で目に優しい。題の通りに活字による旅行ができる一冊。作者の発想の冴えも楽しめた。「ワインになった夢」のように一度読んだらずっと心に残るアイディアを元にして書かれた短編が多いのだ。見開き1ページに収まる短編を収録した本だが、それぞれの話を読んでいると空想がとめどもなく広がっていく。夏生まれのせいか「夏の章」が楽しかった。その中で「読書好きの熱帯魚」が一番の好み。こんな魚がいたら読書がはかどりそうだ。
2018/06/27
P太郎 ̄(=∵=) ̄
「TOKYO FMのジェット・ストリームで91~92年にかけて、金曜深夜にミッドナイト・オデッセイとして放送されたものを小説にまとめました」城達也さんの、夜間飛行のお供をするパイロットとして読み上げてくれる錯覚でうっとり…。旅にまつわる不思議な短いお話たち。1話は見開きの2ページ。母と良くラジオを聞いていました。城さんの間のとり方が絶妙で、懐かしい音楽がまた旅情をかきたてる素晴らしい番組でした✈️🌃
2023/05/07
里理
旅先のエピソード。ショートショート。見知らぬ土地での不思議な出来事の数々。旅先でのことなら、本当にあるかなと錯覚してしまう。図書館からの借り物だから一気に読んでしまったけれど、夜眠る前にランダムにページを開いて読むのがいいかも。「うさぎの日」が好き。
2012/07/02
読み人知らず
不思議なたびの話。ジェットストリームの声で読まれたらいい雰囲気だなあ。頭の中で再現してました^^
2013/04/01
ラダー
高校生の頃に学校の図書館で借りて、原田宗典と短編の魅力にはまった原点といえる短編集。まだ行ったことのない海外と摩訶不思議な旅人たちの体験が、絶妙なショートストーリーで繰り広げられる。高校生の私には光り輝いて、すぐに時間の秋冬編を借りに図書館へ駆けたのは今でも覚えている。およそ15年ぶりに古本屋で邂逅し、今度はレジへ走りました。結末を知っていても、何度も何度も楽しめる短編集です。私の読書人生を賭けておすすめします。読むほどに海外に行きたくなる、個人的には危険図書でもあります。
感想・レビューをもっと見る