君はなぜ泳ぐのをやめるんだ (角川文庫 た 29-5)
君はなぜ泳ぐのをやめるんだ (角川文庫 た 29-5) / 感想・レビュー
巨峰
バブルの時代、その崩壊直後に同時代の記憶として短編小説の名手である作者によってかかれた。過去の記憶として遠ざかりつつあるあの時代が作者によって見事に小説に封じ込められた。一作一作がしっかり作ってあって並の短編小説集ではないです。バブルの時代、貧乏大学生だった僕にはあまり恩恵はなかったなあ。同世代の女の子はどんどん華美になっていってたし。あの時代に美味しい目にあった女性は、今でも、バブルの時はどうだったこうだったっていうもんな。。。タイトルは素敵すぎる。谷村さんの小説のタイトルって格好いいのが多いですね。
2010/11/13
チェス
読みやすくどれも良かった。図書館本。
2019/05/28
yamakujira
15話の短編小説集。バブルの余韻をひきずる女性たちをテーマにしたそうで、素晴らしく劇的で輝いていた時代を駆け抜けた女性の力強い姿を描き出したという評なんだけれど、そんな味わいをさっぱり感じ取れなかった。「銀河に浮かんだ耳朶」の奇怪な雰囲気とか、「アワ・スウィート・ルーム」のコミカルな展開とか、「とても若い妻」のかわいいラストとかがよかった。でも、どれも掌編と言えるほど短いせいもあって、物語が転がりだす前に終わってしまうような印象で、なんの余韻も残らない話が多かったなぁ。 (★★☆☆☆)
2017/12/08
のうえ
20040715
幸野進
もういつ読んだか思い出せないが、バブルの、バブルによる、バブル世代の女性たちを描いた短編集。やっすい男(現実の俺)の視線なんて置いてきぼり、女はタフでキャッシュで、ほったらかしていたらもうえらいことです。けど彼女たちは彼女たちなりの理由で苦しむし、泣いている。生きて生き抜いてやると燃えている。そのエネルギッシュなところが書かれていて凄いなと感じた。なぜ俺がこれを読んだかと言えば、読んで理解できたらその後モテるんじゃないかと思っ……いや、まさか。まさかね。
感想・レビューをもっと見る