同級生 (角川文庫 し 14-3)
同級生 (角川文庫 し 14-3) / 感想・レビュー
あつひめ
女が女を貶める。女のものすごーく汚れた心が自分の中にも、女として存在しているのではないかと怖くなった。どんなに仲がよくても、相手と自分を比べてしまう。自分の方が幸せだ…自分の方が不幸かも…。どんなことも比較のネタになってしまう。読めば読むほど、自分が染まりそうになったのは、あまりにも核心を突いた作品だからかも。女性の願望。あー、怖い。と思いながらも読むのをやめられずに読みきってしまうのは、どこかでこの女性たちより優越感が生まれてしまったからかもしれない。私は、そんな愚かなことはしない…と。
2014/10/28
ringoringo
友達でも同僚でもママ友でも、女同士って、ずっと誰かと比較して生きていると思う。そして、その集団からはずれないように、とか、その中で一番、とかに拘ってたりする。自分は自分と割り切ろうにも、少なからず周りの影響を受けたり、いつの間にか巻き込まれてたりすることもある。これだけ、いろんなタイプの"女"が出てくると、自分に似た女性もいる訳で、客観的に読むと私もイタい女のひとりだと実感してしまった。気をつけよう。w
2014/11/08
_こうちゃん
タイトルとは打って変わって、「ドロッとした世界」だ。 嫌らしさに溢れている。 そう、ある意味、「狂気」の世界。 僕自身、乙一や小池真理子をはじめとする、 濃い「異界」の世界は大好きなのだが、 この作品には、強い嫌悪感を感じる。 一筋の光も、温かさもないからかな?(謎)
2015/01/02
seiji3982
三編からなる作品集。すばらしい。対照的な四十女二人が見合いに走るところから始まり、1990年前後の女性が置かれた社会的環境をあぶりだす。「男は女の自立を功利的に利用する」という一文が胸にしみる。家事全般を妻にさせる既婚男性の胸に。独身女性を恋人に持つ既婚男性に。
2017/08/11
れっこ
本音の怖さがある小説。女って怖い。
2003/09/18
感想・レビューをもっと見る