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トランプ殺人事件 (角川文庫 た 32-4)

トランプ殺人事件 (角川文庫 た 32-4)

トランプ殺人事件 (角川文庫 た 32-4)

作家
竹本健治
出版社
KADOKAWA
発売日
1994-04-01
ISBN
9784041883044
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トランプ殺人事件 (角川文庫 た 32-4) / 感想・レビュー

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空猫

Who, How, Why ではなく,What。ワッダニット=何が起きたのかを推理する小説だそうである。誰が何をしたのかも,どうやってやったのかも,なぜやったのかも問題ではなく,それらの行為が一体何なのかを考えさせることを狙った作品。といっても,よく分からないので勝手に展開。一般に自分はこういう人間だ,こうに生きる,このために生まれた(死にゆく)ということを確立すると一人前の人間に思えるのだが,その安心に揺さぶりをかけてくる感じ。成る程あなたは立派な人間でいらっしゃる,ところでその人間というのは何ですか?

2017/10/27

やまだん

傑作。前半部分は工藤という精神科医が書いた作中作。後半部分で,典子と智久が前半部分の謎を解く。この作品で最大のインパクトがあるのは「猿使いの患者」の存在。そのほか,コントラクト・ブリッジについての解説やトランプについてのうんちくがみっちり。いくつかの暗号まで入っている。ときおり,その段階で理解が困難な章が挟まるなど,竹本健治作品特有の読みにくさがある。最後まで読むと,人間が狂気に落ちていく様を読むような怖さがある。その怖さを和らげる典子や智久のキャラクターは見事。構成に無駄がなく見事な仕上がり(80点)

2018/05/05

καйυγα

1981年と少し昔の小説。著者のゲーム三部作の第三弾にあたる。時代風景ってのは全く感じず、トランプにまつわる話で撒布されていたけど、推理小説としては非常に良かった。コントラクトブリッジという日本では馴染みない(見解)トランプゲームについて、虎の巻が思いがけない長さ、そして詳細内容、これ小説ですか?と途中目を疑ってしまう不敵さが潔い。難を強いて言うならば、謎解きする主人公のひらめきが天才過ぎ。まぁ途中まで主人公を勘違いしながら読んでしまい「変わった作品だなぁ」と素直に思った自分はつくづく厚かましいやつだけど

2014/10/09

hanchyan@だから お早うの朝はくる

けっこう前に「匣」読んだきり。当時「匣」は正直ピンと来なかったが、ナゼ評価が高いのか判らないのが悔しくて(笑)ずっと気になってた作家さんでした。巻中の<Joker>で、竹本作品の味わい方がなんとなくこうかな?と分かったような気が。なにより当時未読だった「虚無・・・」読んだのが自分的に良いガイドになってます。目とか耳とかからこぼれ落ちないうちに、も一回「匣」読んでみようと思いました。あと、全く無知だが興味は持ってたコントラクトブリッジのルール解説が読めて儲けた感じ。

2014/03/01

ありさと

ものすごくできが良い。作中作の扱いの丁寧さと巧みさは極上。で天野先生好きだー。須藤さんも無駄に(こら)かっこいい。

2012/01/28

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