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天保悪党伝 (角川文庫 ふ 12-1)

天保悪党伝 (角川文庫 ふ 12-1)

天保悪党伝 (角川文庫 ふ 12-1)

作家
藤沢周平
出版社
KADOKAWA
発売日
1993-11-09
ISBN
9784041905012
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天保悪党伝 (角川文庫 ふ 12-1) / 感想・レビュー

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goro@80.7

悪党伝とうたわれてるの登場人物は悪い奴ですが、それぞれに事情を抱え生きる為に堕ちて行った者たち。まぁ博打で道を外したのもありますが、それでも市井に生きる者たちでもあるわけで藤沢は優しい目でその六人を描いた。異色であっても目線は変わらない。丑松や森田屋の己の真情を貫く姿が熱く心に残る。偶然か市之丞はここでも剣の人です。「寒梅忌」藤沢を偲んで。 https://bookmeter.com/events/6012

2019/01/26

AICHAN

この作品に出てくる河内山宗俊はやはり実在の人物だった。調べてみたら「文化6年から小普請入りとなり博徒や御家人たちと徒党を組んでその親分格と目されるようになった。女犯した出家僧を脅迫して金品を強請り取り、水戸藩が財政難から江戸で行っていた富くじの経営に関する不正をつかみ同藩を強請ったとされる。義賊的な側面が本人の死後に増幅していく。明治初年の講談『天保六花撰』には松江藩松平家への乗り込みと騙りが目玉になっている」とあった。直侍も三千歳も実在したようだ。藤沢さんは『天保六花撰』を参考にこれを書いたようだ。

2015/08/13

AICHAN

「悪党」というからには凄い悪人どもが出てくるんだろうなと期待して読んだが、それほどの悪人とは思えない連中しか出てこなかった。江戸時代は犯罪が少なかったらしいが、それで藤沢さんは大と名の付くような悪人を登場させなかったのかな? それと、短編集だと思って読んでいたら、そうではなかった。天保という限られた時代に活躍した悪党どもの話みたい。どこかで聞いたことがあるような名前の登場人物もいるので、実話も含まれているのかもしれない。

2015/07/15

高橋 (犬塚)裕道

星3.5。再読である。前はいつ読んだのかは忘れた。大分前の事だ。藤沢周平は一時よく読んだ。何せ面白い、文章も達者である。やはり面白い。

2023/08/17

トラジ

天保年間の悪党たち6人を描いた短編集。博打に辻斬り、ゆすりたかり等々悪事を働くのだが陰湿さがないので好感がもてる。そこには事情や人情があり悪党たちの懸命さが伝わってくる。心地の良い文章と相まって情緒ある作品。

2017/11/17

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