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新釈雨月物語 (角川文庫 い 36-1)

新釈雨月物語 (角川文庫 い 36-1)

新釈雨月物語 (角川文庫 い 36-1)

作家
石川淳
出版社
KADOKAWA
発売日
1994-04-22
ISBN
9784041935019
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新釈雨月物語 (角川文庫 い 36-1) / 感想・レビュー

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るすみら

ほどよく古典の香りが漂う文章が耳に美しい、石川版雨月物語。この角川版は、岡田嘉夫のイラストレーションが表紙に文中に散りばめられている。暗くて、妙におどろおどろしい岡田さんの絵柄が、雨月には合っている気がする。石川淳による「秋成私論」、「樊噲の部分について」(樊噲は春雨物語に収録)も、面白い。角川版は重版未定で品切れだが、今はちくま文庫から「新釈雨月物語 新釈春雨物語」が出ているらしい。上田秋成の雨月とは違う、石川雨月。今日のような満月の光が冴え渡る夜に、うっかり手にとってしまう一冊です。

2009/07/08

えも

蔵書の再読■秋成の「雨月」と石川淳を同時に堪能できるオイシイ一冊。挿し絵もおどろおどろしくてよし■辻村寿三郎に人形芝居をやってほしいなあ

2014/05/24

Kira

読むのは三回目。今まで何度読んでも「白峯」を理解できなかったが、今回初めて味わうことができた。「保元の乱」について少し知ったおかげで、崇徳院の恨みつらみがよくわかった。崇徳院の怨霊を鎮める西行の忠誠心がいい。

2021/11/27

あかつや

石川淳による現代語訳っていうか、純粋にはちょっと違うけどほぼそのようなもの。元々の上田秋成の『雨月物語』自体、古典文学としては比較的時代も若く、文章もそのままでわりと親しみやすいものではあるが、当然こちらの方がよりわかりやすい。現代語としては伝わりにくい所を削ったり、補ったりしているだけで内容は同じ。原文の雰囲気を損なうことなく自然な形でそれをやっちゃうのはさすがである。『雨月物語』に興味があって、特にこだわりがなければこちらでもいいでしょう。怪異小説の傑作をお気軽に、でもしっかりと味わうことができます。

2018/11/06

ハムね子

有名処の「菊花の約」「浅茅が宿」はやはり秀逸。幽霊出てくるから怪異譚なんだけど、この二作は怖さより切なさとか感動とかが先に来る。やっぱり素人訳とじゃ比べ物になんないよね、それぞれの話を生かした訳。滑稽物は面白いし、怖いやつはぞぞっとする。上田秋成を褒めるべきなのか、石川淳を褒めるべきなのか。

2010/11/13

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