KADOKAWA Group

Facebook X(旧Twitter) LINE はてブ Instagram Pinterest

美神解体 (角川ホラー文庫 39-1)

美神解体 (角川ホラー文庫 39-1)

美神解体 (角川ホラー文庫 39-1)

作家
篠田節子
出版社
KADOKAWA
発売日
1995-08-01
ISBN
9784041959015
amazonで購入する

美神解体 (角川ホラー文庫 39-1) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

Tetchy

人は見た目が9割だと云う。そして現実に美人の方が得するようになっている。従って人は自分の容姿をできるだけよく見せることに努力をする。だがやはり人が惹かれるのは性格だ。その人が纏う雰囲気こそが一緒にいたいと思わせるファクターであり、それが愛なのだ。容姿は出来れば美人であることに越したことがない程度の方がいい。美の追求、それは永遠に終わらない世の理だ。ただ幸いにして私は自分の人生を擲ってでも一緒にいたいと思った美人に逢ったことがない。それこそが幸せなのかもしれない。それほどまでに美は人を狂わせるのだから。

2019/12/11

mocha

整形して誰もが畏れるほどの美女となった麗子。でも本当に欲しかったのは美しさではなく愛だった。デザイナーの平田に惹かれ、危険な匂いを察知しながらも引き返せない。人里離れた山荘まで追いかけて・・。二人とも常軌を逸しているけど意外性がない。最近ニュースで加工なのかメイクなのか手術なのか、大きな目とちっちゃな鼻、口、顎の被害女性A子さんをよく見かける。B子さんもC子さんも見分けがつかないが、卒業アルバムの写真とは全然違う。どうしてみんな生命を感じさせないお人形顔になりたいの?【日本の夏はやっぱり怪談】

2023/07/08

mr.lupin

篠田節子さんの著書二冊目読了。一冊目は短編だったが今回は長編を選んでみた。整形美容で、新しい顔を手に入れた麗子。ある日彼女はデザイナーの平田と出会う。そして八ヶ岳にある平田の別荘を訪ねた彼女が、その地下室で見たモノは… 前半は結構牽かれてスイスイ読み進んだが、後半辺りから少しトーンダウンしてきたようで、ホラーを期待していたけどそこまでのゾワゾワ感は無かったかな。また他の作品に期待をしよう。 ☆☆★★★

2021/07/03

おかむー

サイコへの嫌悪感は出ているけれどホラーと言うには肝心の恐怖感が物足りないかな。『もうすこしです』。醜い顔に傷ついた過去から、ひとに異様さを感じさせるほど完璧“すぎる”整形を行ったピアニスト麗子。底知れぬ翳りを漂わせる平田に惹かれたその先にあるものは…。序盤での平田との出会いとその闇を恐れながらも惹かれてゆく描写は見事なのだけれど、平田を追った山奥の山荘で明らかになる真実と結末までの展開が陳腐といっていいレベルでもったいない。平田の秘密に対して単に「変質者」としてしまうと急に安っぽくなるんだなぁ。

2014/11/25

みや

美容整形した女性が妖しい闇を抱える男に惹かれるサイコホラー。二人共ほぼ一目惚れのような状況で互いを意識しだすので、序盤から全く感情についていけない。その後も最後の最後まで何度も繰り返し変転する二人の愛憎の感情が全て唐突すぎて理解できなかった。男は何を考えているのかが一切見えず、そのミステリアスな翳に女は惹かれているようだが、ただの気紛れ男にしか見えなくて微塵も魅力を感じられない。女はとにかく鬱陶しい。220ページなのに冗長に感じた。解体できるヴィーナス(アナトミカル・ヴィーナス)は面白そうなので調べたい。

2019/08/24

感想・レビューをもっと見る