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ブルーもしくはブルー (角川文庫 や 28-2)

ブルーもしくはブルー (角川文庫 や 28-2)

ブルーもしくはブルー (角川文庫 や 28-2)

作家
山本文緒
出版社
KADOKAWA
発売日
1996-05-20
ISBN
9784041970027
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ブルーもしくはブルー (角川文庫 や 28-2) / 感想・レビュー

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さてさて

『人はふたつの人生を生きることはできない』という当たり前の現実。しかし、ふたつ目の人生の先にどんな物語が描かれたのか?と思う時があります。自分が生きたかもしれないもうひとつの人生の先にある物語。もうひとつの物語の世界に一カ月間入り込んだとしたら何が見えるのか、何を感じるのか?興味深い展開が描かれるこの作品。衝撃的な展開の結末に、自分の”分身”はどこまでいっても自分なんだという当たり前の事を思い知るこの作品。自分とはどんな人間かを思い知る事になるその結末に、何とも言えない感情に包まれるのを感じた作品でした。

2021/02/22

テンちゃん

『他人の生活が羨ましい!』『私の選択は正しかったのか!』『誰もが一度は思う!』⇨派手で男性経験豊富な「蒼子A」!(⊙.⊙)地味な「蒼子B」!⇨『お互いにそっくりの人に出くわす』Σ╰(°ㅂ° )╯『ドッペルゲンガー?』⇨ある日、二人は入れ替わる(⊙.⊙)『もう一つの人生の獲得?』⇨『1ヵ月だけの約束が・・』(><)『自分が選んだ道の後悔!』⇨『破局!』(゙ `-´)/『お互いに殺意を抱く!』⇨『ホラーより怖いファンタジー!』o(>_<)o『人生は永遠に選択の連続!』傑作作品。☆(๑•̀ㅂ•́)و✧4.8

2015/12/28

優愛

「どうすれば、満たされるんだと思う?」九月十四日を境に入れ替わった二人の蒼子。ほんの少し自由が欲しくて、愛が欲しくて。終いには愛されていたのに愛し返せていなかったことに気付いた時素直に受け入れることが出来ないのは当然なのかもしれない。皆精一杯故に、生きるだけで息が詰まる時がきっとあるのだ。彼女達の繰り広げる物語を狂おしい愛と見るか、ホラーと見るか、自由に選べる小説は今までにないようで新鮮。バランスのとれていた二人の関係が一気に崩れていく後半は息を飲んだ。それは私の中の全てを壊されていく感覚に似ていたから。

2015/01/15

えにくす

いや〜、なかなか面白かった!ファンタジーかと思ったら、ホラーも有る物語。結婚生活が破綻した蒼子は、福岡で自分そっくりのドッペルゲンガー蒼子Bと会う。彼女は結婚前に二股をかけていた彼氏と、幸せな生活を営んでいた。羨ましく思った蒼子Aは、1か月だけ入れ替わろうと提案。新たな生活がスタートするが。こういう発想が非常に面白い。DV男の正体が判明してから、一気にホラー展開へ。果たして入れ替わり生活の行方は?迫り来るDV男の恐怖。蒼子が危ない!そして衝撃のラストへ。幸せを掴むのは、果たしてどちらの蒼子なのか?★4

2022/07/25

いこ

主人公蒼子は、東京のマンションに住み、夫は広告代理店勤務。時間もお金も自由。けれど、夫には愛人がいてほとんど帰宅しない。退屈で孤独だった。そんな蒼子が、ある日自分の分身に出会う。二人は瓜二つで、過去の記憶も同じ。しかし結婚した男だけが違っていた。それは、昔蒼子が結婚を考えた男だった。蒼子Aと蒼子Bは互いを羨み、互いの生活を交換してみるが、その先には思わぬ悲劇が。隣の芝生は何故いつも青いの?自分が選ばなかった道は、いつも遠くで輝いて見えるけど、私達は選んだ道を一生懸命歩いていこう。そんな声が聞こえる一冊。

2023/03/23

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