賭博師たち (角川文庫 い 39-21)
賭博師たち (角川文庫 い 39-21) / 感想・レビュー
ホークス
博打の話は何故かゾクゾクしてしまう。人間の本能と欲が前面に出るため、忖度や気遣いに追われず、迎合も強いられずに済む。気楽さ故に会話や駆け引きを自分などでも楽しめる(普通の小説は苦手)。生島治郎による阿佐田哲也と黒鉄ヒロシとの香港ギャンブル行は、博打打ちの凄味と執念、かつ投げやりな所が実に生々しい。博打の魔力に引き込まれていく男を描く短編「きみは誤解している」は、いつ発動するか知れない人間の業が怖い。清水一行の記憶にある阿佐田哲也は、博打の神にとり憑かれ、同時に超人的な力を授かったシャーマンの如き存在である
2017/09/30
Kazuo Ebihara
伊集院静、生島治郎、大沢在昌、黒岩重吾、 黒川博行、佐藤正午、清水一行、樋口修吉による賭博小説のアンソロジー。 人と人との駆け引き、騙し合い、心理戦。 ヒリヒリする緊張感、逆転に次ぐ逆転。 名手たちの短編小説を楽しませて頂きました。 賭博や勝負事をテーマとした小説や映画、漫画にも名作がたくさんありますね。 ギャンブルは、観て、読んで楽しむのがよろしいようで。
2017/12/08
drago @竜王戦観戦中。
読んでみたら、既読だったことに気付いた。ギャンブルに喩えて人生を語るのはよくある手法でつまらない。やはり、題名のとおり賭博師たちの活躍譚を読みたい。黒川作品は絶品。 ☆☆☆★★
2013/09/25
ウルラニ
麻雀、競馬、競輪、カジノ…大物作家たちの味のあるギャンブル短編集。人生自体が小さな賭けの連続みたいなもの。勝負感は大事ですね。★★★
2015/06/05
岩田 健太郎
麻雀、カジノ、競馬。これらのギャンブルをしなくても人生様々なところでで大なり小なりギャンブルな選択を強いられる局面は多々ある。直感を信じて動く。理由を求められても直感だから答えることはできないし、理屈を組み立てようとすると勘が鈍ってくる。そんな誰からも理解されることなく孤独に生きる賭博師たちの生き様を八人の作家が描く。
2012/02/06
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