ふたりだけのSeason (角川文庫 わ 6-3 わたせせいぞうコレクション 3)
ふたりだけのSeason (角川文庫 わ 6-3 わたせせいぞうコレクション 3) / 感想・レビュー
三柴ゆよし
どこにも存在しない無国籍な都市を舞台に、それぞれの男女に訪れる恋の終わり、あるいは続きが、移ろう十二の暦をとおして描かれた静かな傑作。ひとりの漫画家の筆によって、純然たる虚構として構築された<あの時代>は、現に<あの時代>を生きた人たちは無論のこと、そうでない読者にも「<あの時代>とはこういうものだった!」という感覚を共有させる。会社あがりにキャンベルのスープを温める? 尻を振りながらパスタを茹でる? そういう次元ではない。<あの時代>とはわたせせいぞうであり、わたせせいぞうこそが<あの時代>なのである。
2016/03/18
佐々陽太朗(K.Tsubota)
氏の画には独特の洒落た世界がある。素敵だと思うが、私の世界とは別のものだ。しかし、読んでいる間は思わず引き込まれている。それだけの魅力がある。普段、あまい炭酸飲料を飲まない私が、たまにどうしても飲みたいと思うときがある。そんな感じかな。1冊30分もかからない気分転換。清涼な時間。ポルシェ356か・・・そら、かっこええわな。
2009/08/30
さんごうゆきふさ
20年ぶりくらいに読んだかも。良い意味でも悪い意味でも80年代な漫画。オシャレすぎて現実感がないけど、セリフの端々が身にしみます。背景の街並みも有り得ないけど、どこか身近に感じてしまうのがわたせせいぞうだと思う。今更ながらに、他の作品も読みたい。
2016/03/10
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