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イリュミナシオン: ランボオ詩集 (角川文庫 ラ 7-1)

イリュミナシオン: ランボオ詩集 (角川文庫 ラ 7-1)

イリュミナシオン: ランボオ詩集 (角川文庫 ラ 7-1)

作家
アルチュール・ランボオ
Arthur Rimbaud
金子光晴
出版社
KADOKAWA
発売日
1999-01-01
ISBN
9784042015017
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イリュミナシオン: ランボオ詩集 (角川文庫 ラ 7-1) / 感想・レビュー

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ケロリーヌ@ベルばら同盟

表題の『イリュミナシオン』他、第一詩集と、拾遺を併載。早熟な才能の開花に、平坦な日常にその頭脳と心身を収めきれずに彷徨する魂。若干二十歳にして、詩人としての業をし果たし、当時未だ暗黒大陸であったアフリカの、猛獣と蛮族、そして酷暑と未知の病の中へと身を投じて行った激烈な生涯を知って読む詩篇は、一字一句が、読み手の心に食入る。荒れた大海原を傲然と航く孤舟の澪に反射する稲妻。原題のLes Illuminationは、本書の注釈では『啓示』と訳されている。英語読みにすれば、イルミネーション。

2022/08/08

三柴ゆよし

その早熟と天才、放埓と放浪の癖、熱帯への憧れ……いくつかの面で金子光晴とランボオとは、ほとんど鏡映しのような人生を歩んでいて、これらの訳詩も、ある箇所では金子光晴のポエジーそのもの。彼の詩集を傍らに置いて本書をひもとけば、絢爛たる腐敗の二乗、頁からたちのぼる温気、瘴気をして読者の体温を上昇せしめること必定であり、眠れぬ夜の読書にはなお最適といえよう。ランボオの訳詩はいくつか読んできたが、やっぱり金子光晴の訳がいちばんしっくりくる気がする。まあ、そもそも光晴大好きなんで、贔屓目もかなり入ってますけどね。

2018/05/02

ぞしま

最高の詩集の一つではなかろうか。この詩人の異常なまでの覚醒した目の凄みは、欺瞞に満ちた世界の密度と強度を見出さざるを得なかった、また同時に、溢れる思いは、その世界を言葉にして綴られざるを得なかったのだろうと想像する。中でも「酔っぱらいの舟」は絶唱中の絶唱と思う。訳者の金子光晴は『鮫』がいっとう好きだけど、これはもはや『鮫』そのもののじゃないか、と思った。確か金子光晴はヨーロッパのどこかで習作的にランボオを訳していた時期があったと記憶している。これが詩人の養分になったと想像することは難くない。

2016/06/07

きつね

「やがて、君は、頬ぺたが疼いてきたのに気がつくだろう。/気の狂った蜘蛛のように、接吻が、/君の頸すじを駆けまわるだろう。//君は、すこし首をかしげて僕に言うだろう。/”さがしてよ!”/それから、二人は血眼になって、さがすだろう。/その変幻出没する小動物、接吻を。」

2014/01/26

AiN

内容(「BOOK」データベースより) 20歳までに詩才のすべてを燃焼させ灼熱の砂漠へ消えていった早熟な天才詩人ランボオ。だれもひらいたことのない岩穴の宝庫をひらき、幻想的な感覚の世界を表現した彼の作品は、今なお光り輝き、年月を重ねるごとに新鮮な衝撃を与え続けている。本詩集には『イリュミナシオン』『酔っぱらいの舟』を含む代表作を網羅した。

2016/05/17

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