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ピエドラ川のほとりで私は泣いた (角川文庫)

ピエドラ川のほとりで私は泣いた (角川文庫)

ピエドラ川のほとりで私は泣いた (角川文庫)

作家
パウロ・コエーリョ
山川亜希子
山川紘矢
出版社
KADOKAWA
発売日
2000-06-22
ISBN
9784042750031
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ピエドラ川のほとりで私は泣いた (角川文庫) / 感想・レビュー

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ヴェネツィア

本書成立の背景は、1858年にベルナデットが出会った聖母マリアの事績にあることは明らかである。その地は後にルルドの泉として数々の奇蹟によって世界中に知られるようになるのだが、最も重要なことは泉の治癒力ではなく、ベルナデットが(聖母マリア自身から)「無原罪の御宿リ」を聞いたことにある。ここに立脚点を置くコエーリョの小説は、マリア信仰の持つ女性性にひたすらに光を当ててゆく。カトリックからすれば異端視されかねないくらいにである。彼の信仰的立場は明白だが、小説としてみれば感動がはたして読者に伝わるかは疑問である。

2018/01/23

ケイ

「神に祈る言葉など、神の方では選びはしない。どんな言葉でも、どんな祈りでも、神に向けた真摯なものであれば、それは届いている」最初のはしがきからは、そう読んだ。この話は、私にとってはもうそれで十分だ。作者の心の優しさに共感するが、そこから発されるものにはどうも共感できない。生まれついての、カトリックに関わることが身に付いた人たちには、それを改めて理解するのにスピリチュアルが必要である、こともあるのかもしれないな。

2020/04/24

びす男

信仰と愛を取り戻すための旅をつづった物語。いい言葉がたくさんあるな、というのはこの作者の作品に共通する印象。(どちらかと言えば)宗教色の弱い、アルケミストの方が好きかもしれない。

2016/10/27

催涙雨

「ベロニカ」は考え方の根底に影響を与えるようなすばらしい作品だったのだが、これはちょっと説教臭さばかりが強くて受け入れられない部分が目立った。テーマに関していえば通底する面もあるのだろうが宗教と恋愛の色味があまりにも強くどこか胡散臭い「愛の癒し」という切り口でひたすらそれを説かれてもまったく実感が伴わない。脱力や信用のような卑近なテーマを謳う話の次元が神だとかアガペーだとか、そういった高いところにやたらと昇れば昇るほど安っぽく感じるのはなにもわたしの性根が腐っていることだけが理由ではないと思いたいところ。

2018/10/30

えりか

心が浄化されたようなに軽くなった。平凡な人生、毎日の繰り返し。それでいいと言い聞かせてる。変化は怖いし、もう失敗はしたくない。過去の失望に捕らわれ、人生こんなもんだよなんて悟ったふり。自分の中の他人の声に流される。でもそれでいいの?と心の声がする。その声に耳を傾けることから始まるんだ。変化を受け入れろ。自分の中の他人と決別しろ、恐れのない人生はありえない。パイオニアになれ。戦え。愛を恐れるな。と語ってくる。身動きとれなくなるほどに凝り固まっていた自分を溶かし、まず一歩踏み出す力を湧かせてくれた。

2016/06/28

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