天使と悪魔 (下) (角川文庫)
天使と悪魔 (下) (角川文庫) / 感想・レビュー
absinthe
下巻は、さらにアクションだけでなく宗教と科学の意義について、教皇の代理が延々と語る場面があってその部分が秀逸。最後にもまた科学と宗教について議論が起こる。 さんざんエログロやった挙句、最後にとってつけたように殺人犯が社会問題を語る凡百のミステリーの類とは違う。科学と宗教というとどうしてもガリレオの話になる。科学史を学ぶとそれは違うだろと言いたい部分もあるが…でも読後感は爽快だった。
2015/10/29
zero1
科学は神の存在を否定?ラングドンの超人的活躍、遂に完結!セルンのコーラー所長もバチカンへ向かう。その目的は?土、火、空気、水のキーワードを追うラングドン。次々に人が死ぬ。前教皇は毒殺?規則で認められない教皇の検死を行うことに。反物質の対消滅はタイムリミットが迫る!この展開はドラマ「24」を連想した。結末は予想が難しいはず。再読だが、残り100ページでのさらなる展開には驚かされる。シリーズを続けて再読かと思ったが今は満腹。作中のアンビグラムはジョン・ラングドンが作成。主人公の名前はここから採用された。
2019/06/16
ehirano1
遂に主題である「宗教vs.科学」が炸裂!これらはお互い相容れないものなのか?どちらが善で悪なのか?いやいやそういうものをもはや超越した何かを感じました。例えていうなら、コインの裏と表。双方が存在しないとコインとして存在しない(=双方が相補的)。そう、つまり「宗教と科学」は「世界」であり、ある意味「神」なのかもしれないと思った次第です。
2024/08/15
mariya926
ミステリーとしては面白かったですが、イルミナティも気になっていて途中から作者が好きなように扱っていたのがとても気になりました。今回は作者の手法にまんまと踊らされた感じです。それにしてもダン・ブラウンの本を読むと神様に対する信仰が無くなるように上手く作られている気がします。ダン・ブラウンについてもっと知りたくなりました。これはダ・ビンチ・コードでも感じたことですが…。ラングドンのことをもっと知りたいのでダ・ビンチ・コードを再読することにします。犯人は怪しいと感じていた人物の一人でしたが…。
2020/02/26
セウテス
第1弾下巻。ついに殺人者との対決に、そしてイルミナティを名乗るヤヌスの正体が明らかになる。殺人者との対決はアクション満載、ヤヌスの正体も二転三転スリリングで最高のエンターテイメントだ。科学と宗教の対立の過去から、現在の状況未来への想いなど、重い題材をよくぞ此処まで描いたと思う。ラスト近くで信仰心の深い人の考え方を、ひとつの例では在るが述べている。それを読んで、信仰心の違いから感じる指針は変わるのだろうか。私はこの言動から、信仰が神が与えた最後の枷である様に受けるが、何も考えず素直に楽しめば良い作品だろう。
2019/06/12
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