将軍たちの夜 (角川文庫 キ 14-1)
将軍たちの夜 (角川文庫 キ 14-1) / 感想・レビュー
maja
1942年、ドイツ占領下のワルシャワで凄惨な娼婦殺人事件が起きる。目撃証言は当地に滞在していたドイツ軍の「将軍」を示すが。事件を引き受けた元警官の防諜部グラウ少佐の犯人捜しの様相になるかとみせながら、実はやがて決行される政権転覆を図る流れを山場に緊迫感を響かせて、戦時下の突出した立場である将軍たちやその周辺を浮きあがらせたナチス政権下のうねりのなかの群像劇で読み応えがあった。再読。
2022/10/23
アーチャー
例え戦時下であっても、あくまでも殺人は殺人事件として捜査するのが、当然のこととはいえ新鮮な感じがしました。映画化もされているので、ピーター・オトゥールの怪演も一度ご覧ください。
2011/09/19
Sunekosuring
安彦良和の絵に惹かれて読んでみたのだが存外良かった。戦争の中で起きた殺人事件をベースにドイツの戦中戦後の将軍たちを描く。ミステリ自体よりも戦争の中でどういう人間が生き残ったのか、というところが興味深い。部下にうまく操作されながら敗戦の責任も取らずナチスに全てを押し付け戦後まで名士として生き抜く鵺のような強かさ。碌でも無いが実際にそういう人間が生き残るのだろう。戦争や革命の裏を数多く描いてきた安彦氏がこれをマンガにしたら絶対に面白いと思う。
2010/10/12
スカイバニラ
冒頭、1942年ポーランドのワルシャワで起きた殺人事件の犯人を、ドイツ軍防諜部(アプヴェァ?)の少佐が追うといった流れから推理小説かと思いきや、舞台は1944年パリへ。そして1956年のベルリンで物語は収束へ向かうといったサスペンスもの?…でいいのかな。容疑者3人の将官の中に特別師団「ニーベルンゲン」師団長という肩書きがありますが、これって1945年に編成されたSS第38装甲擲弾兵師団「ニーベルンゲン」とは関係なさそうですね。特別行動隊か?まあ、そんな細かい知識なんて必要なくても面白く読める小説でした
2010/08/12
まなな
表紙買いした 独特の構成で挫折しそうだったがしなくてよかった
2010/08/09
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