BRAIN VALLEY 下 (角川文庫 せ 4-2)
BRAIN VALLEY 下 (角川文庫 せ 4-2) / 感想・レビュー
absinthe
己の欲望と研究の区別がつかない変な研究者が暴走を始めた。人間が妖精や神や宇宙人を見るのはどうしてか、脳科学だけでなく神話、宇宙人目撃談まで話は広がる。工学技術も人工知能から遺伝アルゴリズム、人口社会まで盛りだくさん。悲しい別れもあり、最後に儚いけど救いもあった。ちょっとテーマが散逸しすぎた気もするが…。今はミームという語はは断りなしに誰でも使うけれど、当時はまだ流行り出したばかりだった。
けい
上巻と下巻ページ数に差があるのに厚みが変わらないのは?と思ったら参考文献の記載が30ページも、内容読めばそれぐらい必要とも納得。下巻ではブレインテック所長である北川の狙いが全貌を現します。その中で否応なしに引きずられて行く登場人物達。人の生と死、バーチャルとリアル、それに関わる脳の働き。主人公の北岡の至る思考のブレも発想が面白くて、興味深く読めました。人間の脳について、この作品読めばざっくり把握できる感じの作品、用語はなかなか頭に入りませんが。
2014/07/31
ヤギ郎
物語後編。なるほど、このようにして全てがつながるのか。圧倒的な参考文献と知識量に基づく丁寧な叙述。ファクト(事実)をそのまま扱いながら、壮大な物語を紡ぎだしている。(本書はフィクションです。)孝岡と猿のハナ、ネズミたちが超次元で繋がった時は、圧巻であった。人工知能の開発の一つに、脳内のニューラル・ネットワークを模写するというものがあった。究極の知的生命体は「神」と呼ばれるのだろうか。この物語はバベルの塔を登る人類を思い浮かべる。
2020/04/16
がたやぴん
上下巻通すと、下巻の最後のバタつきさえなければと思う。店員さんオススメの価値は充分にあると思う。ただし、バラサイト.イブを過去に読んでいたためか、過剰に期待していたのかも。
すぐ
読み切るのが大変な物語。参考文献もめちゃくちゃ多い!!!(30ページ分)空想理論が如何にも本物っぽく描かれているので、どこから実在する理論を越えているのか判別出来なくなり、、、。専門知識も膨大ですが、脳に興味がある方は頑張って読んでみてください♪
2017/07/12
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