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いまここに在ることの恥 (角川文庫)

いまここに在ることの恥 (角川文庫)

いまここに在ることの恥 (角川文庫)

作家
辺見庸
高橋デザイン室
出版社
KADOKAWA
発売日
2010-04-25
ISBN
9784043417117
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いまここに在ることの恥 (角川文庫) / 感想・レビュー

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青色夜ふかし

脳出血と癌を患い障害を抱える元共同通信社外信部のエース記者、社会派作家のエッセイ。◉執筆当時60歳、病に伏した作家がいつか書こうと思っていたこと「視えない恥」について。◉舞台は1980年代カンボジアの難民キャンプ。当時ポル・ポト政権が反政府武装活動を行い数万人が殺害された。死体運びに向けシャッターを切った瞬間「ノー」と怒りと共に指をさされた。恥辱を感じる。死体運びを評じてはならない。恥だ。死体運びは加わるべきだ。と感じた。屍をいたわる所作を、疑りをさし挟む余地の無い生者としての「所作の基本性」と表現する。

2018/04/08

アマヤドリ

いつから日本の状況は今のようであるのか。10年くらい前から急激に変化したのではないかという気がしていたけれど、この本を読んで改めてそのはじまり(恐らく何かの流れにひとつの発端を定めることはむつかしく、さらに火種はさらに遡ることができるのであろうけれど)から続き加速してゆく様を思い出し辿ることができるようで胸塞ぐ思いがした。もしかしたら日本にいるときに読んだら今のようなはっきりとした実感は抱かなかったかもしれない。

2016/06/09

相生

人間の実存が問われている。いつまでもずるずると引きずり引きずられ、その流れの中で誰も「命を賭け」た「抵抗」はできず、自覚の有無を問わずファシズム的な空気に加担し恥を積み上げて、ほとんど解決不可能な点に達した今、人間にどんな実質があるんだろう?<今はまだ続くのですか>という彼の詩の一節を思い出した…脳卒中で倒れた半身麻痺の身体で、それでも片方の腕でキーボードを打ちこみ、語ること、自身の身体の内奥から言葉を発することを止めないこの作家は好きだなぁ…と毎回思う……

2015/10/24

パリスお布団

ブックオフで買ったら後半のページごっそり線引かれてた。しかも濃いめの鉛筆で。どこのジジイだよ、せめて色ペンで引けよパッパラパーが、と思っていたが、琴線に触れるようなところにちゃんと引いてあったので、読み通すことで前の持ち主たる鉛筆ジジイと和解したような気になった。

2015/04/08

コマック

今までこのジャーナリストを知らなかったことに恥入りました。遅まきながら他の本も是非読んでみようと思います。

2024/02/20

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