海山のあいだ (角川文庫ソフィア 233)
海山のあいだ (角川文庫ソフィア 233) / 感想・レビュー
ホークス
強いほろ苦さと幻影に満ちたエッセイ集。自身の過去や古い友を題材にした作品には、二度と戻らないものへの追慕が控えめに、しかしここぞという瞬間を逃さず表現されている。さりげなさが哀しみの深さにつながっている。例えば「青井写真館」における青びょうたんの青井少年は、父の葬式で一層青白く弱々しく、無言で佇んでいる。その後彼はできたばかりの自衛隊に入り、歴史ある写真館は失われる。一方伊勢から紀伊への紀行は、遠い過去に彷徨いながらいつしか読者を異世界の旅に連れて行く、白洲正子を思わせる作品。
2015/12/25
ペミカン
中公文庫で読みました。ミステリは眠れなくなることが増えたので、寝床用にw 心の一人旅に出たような満足感をおなかいっぱい味わうことができました。 辻まことの名前も出てきて感激。池内さん、生きてるうちに会いたかった・・。
2021/10/02
voyager2
池内さん昨年ご逝去されてたんですね・・・
yama
再読しました。とってもいい本ですよ。自然と文学が好きな方なら、山歩きをしない方でも、まるで自分で登山道を歩いているよう名気持ちで、楽しく読めます。
2019/09/25
linbose
★★★★☆
2011/10/30
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