ゆきの山荘の惨劇 -猫探偵正太郎登場- (角川文庫)
ゆきの山荘の惨劇 -猫探偵正太郎登場- (角川文庫) / 感想・レビュー
セウテス
猫探偵正太郎シリーズ第1弾。正太郎は、現在作家秋川ひとみの飼い猫である。ひとみと供に、友人の結婚式に出るために山奥の山荘に来たのだが、山荘は土砂崩れにより孤立してしまう。やがて連続殺人が起きる、というベタな設定なのだが、主人公の探偵がこの猫の正太郎と言うわけだ。猫の探偵とくれば、名作三毛猫ホームズが有名なのだが、この作品は決して二番煎じ等では無い。本作は正太郎を初めとする登場動物が全て、人間の会話を理解し動物同士話をするのだ。トリックも在るがライトでアバウト、猫目線の描写を楽しむミステリーと割り切ろう。
2016/10/05
Rin
【図書館】視点は猫。事件はもちろん人間たちの間で起こる。複雑な人間関係も連続して起こる人の死も、そこから残された人間が抱く恐怖心も。猫からすれば深刻さはそれほどない。猫の価値観は全く別物で、それが物語をライトにしている。だからか、個人的には読了後もあまり残るものはなかった。でも重い話のあとに読むには適しているし、猫の間でも真相があったのは面白かった。猫にも犬にも人の知らない一面がある。それぞれが思うことがあって行動しているし、一緒に暮らしている人間にも愛情を持っていてくれるはず。のんびり読んでいきます。
2017/02/14
yanae
先日、猫は密室でジャンプ~をフライングして読んでしまったので、一作目の長編へ。なるほど、こっちを先に読んでいれば、主人公のダメだめっぷりに親父さんの名探偵っプリもしっかりわかった上でシリーズ短編を楽しめるんですね!ひたすらに親父さんとサスケと正太郎がすばらしい。同居人はほんとに活躍しなさすぎて(笑)正太郎にはマグロの缶詰あげてね。内容はせつないような、猫が大活躍のような、すらすら読めました。シリーズ先に進みます。
2016/12/16
hirune
土砂崩れで陸の孤島と化した山荘で人が次々に死んでいく。複雑な事情が絡み合う中、犯人は誰なのか 殺害方法は?と、山荘に閉じ込められた人々は疑心暗鬼になっていく。というと 陰惨で暗い感じに思えますが、なにせ一人称の正太郎は猫だし、にゃんこは基本自分の同居人以外の人間の命はどーだっていいというスタンスだから、軽いです(笑)出てくる人間だって いい加減で軽〜い人達だし。でも ネコ探偵もの 良いです!大変好み?
2018/08/23
お腹ボン!
以前お気に入りさんの感想を見た時、表紙に惹かれて買ってみました。同じ巻はなかったけど、シリーズ物の様なので取敢えず2冊。シリーズ物を読む時、どうしてもいきさつが気になるので1冊目は必須。主人公の猫の生い立ちが解り安心して先へと進める。読んでいくうちに、幾つかうちの亡猫とだぶり親しみがわき、文章も読み易く、殺人推理なのに会話や情景が妙に可笑しくて、とても楽しいミステリーでした。文中でニャン子が「かつお味は好かない」とあり、どおりで喰いつきがイマイチだったなぁとシミジミ・・・。
2014/09/08
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