青春デンデケデケデケ 私家版 (角川文庫 あ 30-1)
青春デンデケデケデケ 私家版 (角川文庫 あ 30-1) / 感想・レビュー
いちろく
応募規定の為に削った内容を含めた同タイトルの私家版。直木賞を受賞した作品よりも、エピソードが増量されただけでなく、内容や細部の表現が変わっている所もあり、微妙に印象も変わってくる。特に、青春と書かれている割に高校生男子にありがちな内容が少なかった点や登場人物達のより複雑な人間関係も、バッチリ描かれており納得できる部分が多々。私は私家版の方が好き。
2019/07/09
紅葉
とても音楽を、しかも懐かしい洋楽を無性に聴きたくなる本だった。1965年その当時の香川の高校生ちっくんとその仲間の、熱くてアホらしい、バンドに情熱を傾けた日々。いかにも男の子の赤裸々な青春という感じ。昔だし田舎だし?素朴なもんですが(笑) かなり上の年代だし、なにしろ私は音楽は流行りものをちょこっと聞くぐらい。ベンチャーズの名前もしらなかったけれど、読みながらユーチューブで聞いて納得。良い時代♪デンデケデケデケはこれか〜聞いたことある(笑)長かったけれど、とても楽しかったです。ビートルズ聴こうっと。
2020/03/13
ソングライン
1965年春、香川県観音寺第一高校に入学した主人公がロックバンドをつくり、友情と音楽に奔走する3年間を、20年後の主人公が語る讃岐弁全開の青春小説です。60年代のロックからビートルズまでの様々な洋楽、純粋に感動した曲を直向きにコピーしていく4人、夏休みのバイト、女の子との淡い思い出、合宿、そして3年生最後の文化祭でのステージ。青春の汗臭さと友情と万能感、20年後の姿は語られませんが、青春に対する哀愁。これは修行ではなく、本当に楽しみの読書です。おすすめです。
2020/09/28
さんつきくん
1965年の香川県が舞台なので、出てくる音楽はほとんど解らなかった。ビートルズとベンチャーズの「パイプライン」は知ってたけど。青春ロックのユーモア小説。たまに脱線したりもしつつ。当時の音楽状況が伺えて、興味深かった。主人公は高校生の竹良。ベンチャーズの「パイプライン」を聴いて、ロックに目覚める。仲間とバンドを結成し、練習を積み青春を謳歌する。周りのメンバーも個性的で良い。ベースのフジオ君は学年1の秀才で、実家がお寺。それでいて身体が弱い父に代わって僧侶をしている変わり種。文化祭での演奏シーン。これよこれ。
2022/01/03
アリクイ
ビートルズが世界の人気者だった頃に、香川の観音寺でバンドを組んでひたすら練習し、そして一瞬の光を文化祭のステージで放った高校生達の物語。音楽に多少疎くても、楽器が全然弾けなくても、主人公達のバンド「ロッキング•ホースメン」が、七転八倒しつつも熱を持って夢に突き進む姿に感じるものが、読んで話に乗れたらきっと何かあるはず。ちょっと話が長いなと思うこともありましたが、主人公達も、著者も好きなこと真剣にやってるなあ、やりきったなあと僕は読み終えて感じました。
2014/04/23
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