爬虫館事件 (角川ホラー文庫 800-6 新青年傑作選)
爬虫館事件 (角川ホラー文庫 800-6 新青年傑作選) / 感想・レビュー
うーちゃん
大正~昭和にかけて「新青年」誌に掲載された、探偵・怪奇小説作品のベスト・セレクション。19編のうち、既読は久作と三橋一夫の2編のみだったので、ホクホク。今どき(?)の、阿鼻叫喚の描写満載のホラーや、謎に次ぐ謎!って感じのミステリも好物だけど、この時代の、ほの暗く静かな恐怖感を湛えた怪奇小説には、またたまらない味わいがある。幻想的な語りの中に、作者のアブノーマルな感性が ぼんやりと現れだす瞬間が好きだ。
2016/04/20
カノコ
昭和初期に発刊されていた雑誌「新青年」の作品を集めたアンソロジー。横溝、乱歩、夢久と言った有名どころから、初めて名前を聞く作家まで。文章の持つ仄暗い色気に惹き込まれる。論理では割り切れない、纏わり付くような美しい狂気。語られ過ぎない美徳がある。お気に入りは、瀬下耽「柘榴病」、南沢十七「氷人」、三橋一夫「猫柳の下にて」。当時のハイセンスな文学を堪能できる、良いアンソロジーだった。
2016/07/31
sin
創元推理文庫の「日本怪奇小説傑作集」全三巻の収録作品がすばらしかったので、昭和初期の作品を収録した本書に期待していたのだが、良い作品の中に、まるで独りよがりな内容の作品が散見され興が醒めた感じである。やはり編者の差であろうか?先の3冊はもう一度読み返してみたいと思っているところである。
2013/08/22
y yoshi (イツモ ホンヲ ハナシマセンデシタ)
『面影双紙』・『灯台鬼』・『柘榴病』・『爬虫館事件』が面白かった。
2019/09/14
シロビ
「+・-」「爬虫館事件」「猫柳の下にて」「黒い手帳」「逗子物語」がお気に入り。恐ろしいと美しいは一緒にあるものだなぁ。心情からくる恐怖よりは映像からくるもの。面白かった。
2014/08/26
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