AΩ: 超空想科学怪奇譚 (角川ホラー文庫 59-6)
AΩ: 超空想科学怪奇譚 (角川ホラー文庫 59-6) / 感想・レビュー
Bugsy Malone
超空想科学怪奇譚、このサブタイトルで気づかなかったとは。真ん中まで読み「空想科学」に成程と思い、終盤まで読んで「怪奇譚」に頷く。そして読み終わった後、これはホントに「超」だと納得した。小林さんらしいお茶目さ、グロさ、そして正統なSF要素も詰まったとても面白い作品でした。
2016/08/23
Zann
★★★☆☆本書は『綺麗事を排除したウルトラマン+ヤスミンテイスト+エログロ』といった本である。お気に入りさんから以前お薦めされた本だが、SF苦手な私にはかなり手強かった。まずエイリアンの世界観がわからん。『抜粋)外部領域との境界部には電流が流れており、二つの領域の磁界を完全に遮断していた。』もう「は?」しか言えねえ。地球に舞台を移してからはグログロのオンパレード。読んでる最中の★評価はかなり低めだったのだが、ラストに鳥肌物の超ド級が来た。思わず特別枠にしようかとも思ったが、あえて中途半端な評価で。(21)
2020/04/17
はな
【角川文庫全文試し読みフェア】飛行機墜落事故現場での遺体確認中に起こるホラーな展開から一転して、第一部で語られるガの話がガチガチのSF。全然SFに読みなれてないので何度も振り落とされそうになりながらも、第二部に入ってからは比較的スムーズに楽しめた。(深く考えることを放棄)ストーリー自体は「影」を倒すという至ってシンプルなもの。汁気満載ぐちゃぐちゃドロドロまみれの後の、切なくも美しいラストにちょっとグッときた。体調不良のぼぉ~っとする頭で最後まで読んだ自分を褒めたい!長かった!笑。
2018/12/02
まえすとろ
小林 泰三による侵略型SFホラー小説。思想を異にする2体の宇宙知的生命体が地球に降り、地球の生命体に寄生し戦いを繰り広げるというプロットはハル・クレメントが1950年に発表した侵略SFの古典「20億の針」を始めとしてロバート・A・ハインラインの『人形つかい』、1987年のアクションホラーSF映画『ヒドゥン』のホラー感覚、スティーヴン・バクスターの宇宙高等知的生命体同士の対決を描いた「ジーリー・サーガ」など様々なSF作品を一つの鍋に入れて和製SF映像作品を調味料に加えたトンデモSFスプラッターホラー作品。
2015/03/08
K
『影』と呼ばれる存在を討伐すべく、地球へとやってきた『ガ』。彼は地球の環境に適応するために地球人『諸星隼人』と融合し、共生関係を築くこととなった。彼らは『白い巨人』に変身し、『影』の生み出すグロテスクで異形な怪獣たちを屠っていくが...というお話です。キツイ箇所もいくつかありましたが、全体的にかなり面白かったです!話が進むにつれ肉体が崩壊し始める主人公や壊れていく世界という退廃的で絶望感溢れる展開が漫画版『デビルマン』を彷彿とさせます。その内容に反して美しさをも感じてしまうラストには 思わず感動しました。
2019/01/23
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