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脳髄工場 (角川ホラー文庫)

脳髄工場 (角川ホラー文庫)

脳髄工場 (角川ホラー文庫)

作家
小林泰三
森山由海
出版社
KADOKAWA
発売日
2006-03-10
ISBN
9784043470075
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脳髄工場 (角川ホラー文庫) / 感想・レビュー

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てち

本作は単なるホラーではなく、すごく考えさせられる不気味な作品が多かった。今回のテーマは、人間には自由意志があるのかどうかだ。あたかも皆、自由意志を持って自分なりの感想を書いていると思ってるかもしれないが、実は誰かのシナリオ通りに動かされているのかもしれない。もしかしたら、自由意志など存在しないかもしれない。それは誰にもわからないのだ。

2021/07/05

mr.lupin

小林泰三さん、二冊目の著書読了。SFホラーサスペンスと言うのだろうか? そんな11篇からなる短編集。面白かった作品もあったし逆に意味不明って言う作品もあった。『同窓会』『声』は短いストーリーながらもツボにはまった感じ。『アルデバランから来た男』『友達』も個人的には楽しめた作品だった。世にも奇妙な物語的な感じで読後感決して悪くない一冊だった。それにSFポイッのも斬新で楽しめた。☆☆☆★★

2020/02/25

みや

ホラー短編11作収録。不可思議で奇怪な設定の世界を当たり前のように書くことで「普通」の価値観を揺らがされる。終始淡々として盛り上がりに欠けるが、だからこそ生まれる薄気味悪い感触と後味の悪さが今回も心地よい。ありがちな設定・展開が多いものの、意思や存在の証明を問われる不安感と見てはいけない世界を覘く期待感の煽り方は毎度の如く絶妙だった。でも、著者の他作品に比べると全体的にちょっと物足りなかったのは否めない。情緒を調整する人口脳髄が普及した世界を描く表題作、ペットや子供を人工玩具で作る『綺麗な子』が特に好き。

2019/08/19

Zann

★★★★☆SF✕ホラー。笑いと恐怖と怒りについての自身の考察を述べたい。『自分の中に無かった言葉や事象』が突然現れ、驚きと共に瞬間的に理解できた時に人は笑う。その時に理解できない部分が多く残れば残る程恐怖を感じ、全て理解できない時に怒りを感じる。と私は思っている。本作は11編の短編集であり、グロい物やSF色が濃い物など様々な彩を持つ物語であった。全ての作品に恐怖を感じながらも何作かにその後じわじわと笑いが滲んだ。やはり私の考察は間違っているのだろうか。それとも私自身が間違っているのだろうか…。(57)

2021/06/06

とにかく一つ一つのストーリーの設定や展開が斬新でまったく飽きることなく読み切ることが出来ました。小林さんの想像力には脱帽です。本当に色々考えさせられるような話から、軽くふふっと笑えるような展開の話まで本当に振り幅が大きく様々な側面から楽しむことが出来ました。特に好きなのはやはり表題作の「脳髄工場」です。読んでいるうちに自分でも奇妙な感覚に襲われ、自我ってなんだっけ…、自由意思って本当にあるんだろうか…なんて思ってしまいました。というか人の頭に直接脳髄の機械が取り付けられてるところを想像したら生々しいですね

2013/05/03

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