浅草エノケン一座の嵐 (角川文庫 な 37-1)
浅草エノケン一座の嵐 (角川文庫 な 37-1) / 感想・レビュー
ギルヲ
昭和12年浅草、エノケン、ロッパの時代。当時数多くいた偽エノケンの一人が殺される。容疑者は本物のエノケン榎本健一。膨大な資料を駆使したかのような構成で、どこからどこまでフィクションかと思わせる巧妙な小説ですが、面白がってるのは作者だけという印象。作者は著名な脚本家ですが、さして分厚い本でもないのに長く感じるあたり、小説としてはいろいろ下手だと思いました。個人的にはこの時代の話は嫌いではないので、ミステリ仕立てにせずに普通にエノケンの評論でもしてもらった方が良かったかなあ。
2022/07/04
そーだ
な37-1 1989年講談社刊、1992年同文庫収録。再読。前に読んだ時は知識不足や設定が飲み込めていなかったこともあってつまらないと思ったけど、今回はそれなりに楽しめた。いろいろ言及すべきことはあるだろうに、解説がないのはどうなんだろう。出版社が『弟切草』に便乗して出した本という印象。
2014/02/02
コマンドー者
当時の選考委員が受賞作なのにボロクソに貶している選評が話題になった作品。 一応密室アリバイトリックがあるが、トリックはほぼギャグで、主眼は実在の当時の喜劇人を通して反戦のメッセージを謳いあげる事にある。 著者はベテラン脚本家なので、話としてはきっちりとまとまっているが、文章や発想構成が映画のシナリオみたいであり、江戸弁丸出しのセリフの応酬もちょっと読みにくい。 小説としてはそこそこ面白いが、ミステリーとしてはイマイチか。 しかしなぜこの文庫は解説がないのか・・・。いろいろと解説が必要な本だと思うのだが。
2018/07/30
ライムとザクロ
4点/10
2006/09/11
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