どうせ死んでしまうのに、なぜいま死んではいけないのか? (角川文庫 な 35-6)
どうせ死んでしまうのに、なぜいま死んではいけないのか? (角川文庫 な 35-6) / 感想・レビュー
フユコ
自殺するにも気力が必要で、そういう状態の人に言葉や行動でその気力を渡してしまうということがある、というのを読み、いかんと思った。
2021/04/13
ちさと
自殺願望のある人の為の処方箋になり得ないのは、中島先生の著書を読んでいる方には明白でしょう。けれども人間の致死率100%にあって、「どうせ死ぬけど頑張って考え続けて欲しい」と、それでも生きることを肯定したい中島先生の想いが伝わります。中島先生の話を聞いてると、それこそ何のために生きているのか分からなくなったりバカらしくなったりしてしまうんですよね。だけどそう言うこと言ってる中島先生だって生きている。終わりがくることが分かっていたって、全てが無意味では無いという事だと思いますね。
2019/07/11
ichiro-k
タイトルには関係ないが、気になった箇所→あなたが営んでいる仕事は、命を懸けるには値しない。だが少なからぬ人はそう思っていないであろう。仕事はもっと崇高なもの、そこに生きがいを感じるものとみなしている・・・・・完全に錯覚である。所詮いかなる仕事も、それほど重要ではない。実は、地上に命を懸けるに値するほどの仕事なんか、まったくない。そううすうす感じながらも、人は仕事にすがりつく。なぜなら、そうでもしなければ人生は退屈で退屈でたまらない。
2010/10/24
すん
強烈なタイトルゆえに中身は目から鱗が落ちるようなものだろうと期待しましたが、今死んではいけない理由はまぁそんなものか、という内容でした。著者の書き溜めていた記事をまとめて1冊にした内容なので同じ事が何度も出てきます。私も妄想グセがある為、ただひたすら考えよ、という著者の考え方には概ね共感できます。他の本も読んでみたいと思いましたが、多分本書と似たような内容なのだろうなぁと想像できるので、さて、続けて読むか別の本にするか…
2020/05/11
マーシー
自分自身を徹底的に卑下して、軽蔑して、安心を得ている。ここまで徹底された言語化は異形に値する。この爺さん本当にすごいんだなあ。現実や自分の気持ちに徹底的に向き合って、生き抜いていく。それは本当に凄いことで見習いたい。この人のストーリーは強く、それ故に、想像を絶する精神的葛藤、呵責を繰り返してきたんだろうと思う。「私は哲学者だ。真実にたどり着くために、真実にたどり着けないことを分かりながらも考える。つまりなぜ今死んではいけないのかについても考え続けなければならない。それ故に私は死んではならない」驚嘆。
2020/04/21
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