グランド・ミステリー 上 (角川文庫 お 38-1)
グランド・ミステリー 上 (角川文庫 お 38-1) / 感想・レビュー
てふてふこ
昭和16年12月8日の真珠湾攻撃。参戦した加多瀬大尉と顔振整備兵曹長の2つの目線で語られる。上巻では主に加多瀬とその妹・範子がメイン。戦友の謎の死を追いつつ、その妻に恋焦がれる加多瀬。行き着く先は、何とも怪しい国際問題研究所。宗教・超能力・戦争と、恋愛が絡んだお話。既に下巻を読んでますが、混乱さが増しています。
2014/04/11
ネムル
戦後70年を意識して読んでるわけではないのだが、読み出すまで第二次大戦を扱ってるのを忘れてた。第一部の戦記小説パートもいいが、二部からはしっとりした昭和文学の香りと奥泉の(漱石的な?)ノリノリが重なって、無類に面白い。特に饒舌な阿呆とその人物への辛辣な眼差しは実に小気味よい。ヒロインの範子を結婚問題と名前の連想から、勝手に原節子でイメージして応援している。そして、突然マジカルな前振りで下巻に。
2015/08/13
月世界旅行したい
昔、こっちの文庫で読んだなぁ、いまだに日本の小説ならこれが一番好きだ。本当に傑作。今は新しく上下がセットになったバージョンがあるのでそちらをどうぞ。
2014/06/10
はまちゃん
奥泉光氏の長編ミステリー。太平洋戦争開戦時に真珠湾攻撃に参加した潜水艦では特攻潜水艇乗組員の遺書盗難事件が起こる。一方、空母では真珠湾攻撃から帰艦した爆撃機搭乗の榊原大尉が服毒死する。潜水艦に乗艦した海軍士官 加多瀬が友人であった榊原大尉の死の真相を探っていく内に謎の団体の存在に気付き、そこに近づいていく。上巻ではまだまだ謎が多すぎて全体が全く見えてこない。下巻に突入!
2018/01/13
勉誠出版営業部
奥泉光さんの『グランド・ミステリー(上)』を読了。前半が第2次世界大戦中の船上を舞台にしていることもあり、『神器』を彷彿とさせますが、あちらに比べると洒脱さはあまりなく、むしろ後半の陸に降りてからのパートが、ミステリっぽさ大で面白い。
2016/08/25
感想・レビューをもっと見る