鹿島茂が語る山田風太郎 私のこだわり人物伝 (角川文庫 わ 11-3 私のこだわり人物伝)
鹿島茂が語る山田風太郎 私のこだわり人物伝 (角川文庫 わ 11-3 私のこだわり人物伝)
- 作家
- 出版社
- 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日
- 2010-05-25
- ISBN
- 9784043616022
鹿島茂が語る山田風太郎 私のこだわり人物伝 (角川文庫 わ 11-3 私のこだわり人物伝) / 感想・レビュー
さきん
司馬遼太郎の作品は事実かと思えるほど、綿密な取材と研究の上で書かれているが、山田氏は、素人でも、まあありえないだろうとわかる設定で書かれている。しかし、その分、主人公へのキャラ作りが凝っていて、読者も主人公に重ねてストーリーに入っていくことができる。短編もひとつは、かつて失脚した奉行が明治時代の東京へ放浪する話と囚人蘭学者の高野長英が脱獄して周りから怖れられる話。
2022/03/08
さらば火野正平・寺
再読。以前はNHKのテキスト版で読んだ。フランス文学者鹿島茂の語る山田風太郎の世界は、風太郎ファンにとっては嬉しくなる内容。贔屓である事が誇らしくなる。何度も再刊される風太郎小説は鹿島さんの言う通りいつまでも地上に残ると思う。残念なのは、短篇が二本(『東京南町奉行』『伝馬町から今晩は』)収録されているが、鹿島さんが文中で言及した作品じゃないのが惜しい。『室町少年倶楽部』を併録すべきだったと思う。
2013/02/24
雨巫女
山田風太郎といえば、忍法帖とかですが、私は、明治ものが好きです。
2010/07/31
ひこまる
山風と司馬遼太郎の比較を川路利良の大便放擲事件からとっているところは笑えるが、それを踏まえた両者の小説技法の卓越さなどの解説は大変分かりやすかった。どちらも偉大な作家だが自分には山風の「大ウソ」の方が限りなく心地よい。同時収録の短編2作品もまた凄まじい作品で特に「伝馬町から今晩は」で地獄の家庭訪問を繰り返す高野長英の鬼畜ぶりに唖然としたw 理想に燃えた学者として描いた「長英逃亡」の作者吉村昭と山風の比較論も出来れば読んでみたいものだ。
2013/02/13
山田太郎
評論は別にどうってことなかったけど、短編がえらく面白くてよかった。しかし、こんだけ薄い本なのにえらく高くないですか。
2010/06/01
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